- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県行橋市
- 広報紙名 : 広報ゆくはし 令和7年7月号
■農家をめざして大阪から移住
◇きっかけは体験型の家庭菜園
大阪府出身の有馬英二さん(52歳)は、関西を中心にエンジニアとして働いていました。多忙な日々を送る中、休みの日は家族と体験型の家庭菜園で野菜を育てるのが楽しみだったと言います。玉ねぎに始まり、ナスやトマトなど徐々に種類を増やしました。会社でかく汗とは違い、太陽の日を浴びながら、土を触り家族とかく汗はとても心地よく、その後の人生を変えるものとなります。
またその頃、ランチュウの飼育を始めたいという同僚に連れられ、奈良の飼育場へ見学に行くことに―。付き添いのつもりでしたが、実際に飼育に携わる人の声を聴き、「生き物を生業(なりわい)にしたい」と考えるようになりました。
そこから本格的に就農をめざし、大阪の役所に相談するも、農地の問題などからスムーズには進みませんでした。それでも、就農という夢をどうしても諦めきれなかった有馬さんは、自身の母親を含め、妻の実家がある行橋に一家で移住することを決意しました。
10平方メートル程の体験型家庭菜園から、現在は専業の野菜農家と同程度の規模へ拡大。スイートコーンやトマト、ナス、ブロッコリーなど5品目以上を栽培しています。
◇農業はトライandエラー それがやりがい
心機一転、会社を辞めて就農のために、一家で行橋に移住して約10年。
「『農業=大変』というネガティブなイメージが強いと思います。自分の場合は、大変さを知らないまま、楽しい家庭菜園からいきなり飛び込んだのが良かったと感じています。失敗も多々あります。失敗も成功も会社員時代とは違い、全て自己責任です。自分がやりたいようにやり、失敗しても、次はどうすればよいか考える―それが最もやりがいとなっています。」と、生き生きとした優しいまなざしでお話ししてくれた有馬さん。
また、種から野菜になるまでの全ての成長過程を見ることができるため、「育てる喜び」「変化を感じる喜び」を実感していると言います。これこそ正に、「生き物を生業にしたい」という夢を現実に変え、達成感や充実感で満たされている証拠ではないでしょうか。
最後に、今後の展望について伺いました。
「大阪にも、昔の自分と同じように農業に興味を持っている友人がいます。現在の自分の姿が刺激になればと思っています。また、友人だけではなく、就農に迷っている方にはぜひチャレンジをして欲しいです。家庭菜園からでも大丈夫です!新たに挑戦する人たちの見本になれるよう、今後も農業を楽しみ、頑張りたいです」。
・バイカラーのスイートコーンは、ホワイトカラーがまるで真珠のような輝きを放っています。
・有馬さんの美味しいお野菜は、ほぼ年間を通して、京築恵みの郷ゆくはし店やルミエール苅田店などで購入できます。有馬さんの名前を探してみてください!
■農業をはじめたい、あなたへ―
農業をしたいけど、どうやって始めていいか分からない、機材購入の資金面が不安・・・
「やってみたい!」そんな気持ちを大切に、あなたに合った農業のカタチを見つけてみませんか?
・福岡県就農支援センター
福岡市中央区天神4-10-12(JA福岡県会館2階)
【電話】092-716-8355
・各地域の相談窓口
県内10カ所にある普及指導センターでも受け付けています。
京築普及指導センター
中央1-2-1 行橋総合庁舎内
【電話】23-4215
まずはお気軽に農林振興係(内線1231)にお電話ください