- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県大野城市
- 広報紙名 : 広報「大野城」 令和7年9月1日号
西鉄天神大牟田線の高架化について。
家族に「昔、踏切があったころは大変だった?」と聞かれ、すぐに答えられなかった。思い出すのに時間がかかったのは、高架下を通るのがあまりにも当たり前の光景になっているからだろう。
記憶の底を探ってみると、焦っているときに限って警報機が鳴り響き、目の前で遮断機がゆっくりと降りてくる。ストレスがかかる時間だった。特に、朝のラッシュ時、何本も電車が通過する間は、ほんの数分が長く感じられた。通勤時間がどれだけ短縮されたのかはわからないが、あの踏切で足止めされるストレスから解放されたことの精神的な効果は計り知れない。
今、西鉄下大利駅から春日原駅までの高架下とその周辺地域では、新たな交流やにぎわいを生み出すための整備が進められている。単なるインフラ整備ではなく、市民が集える場所へ。今を生きる私たちだけでなく、未来の世代にも喜んでもらえるよう、このまちづくりにしっかりと関わっていきたい。 (は)