- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県みやま市
- 広報紙名 : 広報みやま 2025年8月号
私たちの身近に存在するワンヘルスを、ワンヘルス総合推進室とその道のプロフェッショナルが深掘りしていきます。
今回は、本市に生息する「ブラジルチドメグサ」について建設課水路係と深掘り!
■外来種とは
外来種とは、本来その地域に生息していなかったものの、人間が意図的・非意図的に持ち込んだ生物のことをいい、現在日本には外国からの外来種が約2,000種類生息するといわれています。
中でも、生態系や人の生命・体、農林水産業に被害を及ぼすもの、または及ぼす恐れがあるものを、国が特定外来種に指定しています。
■市内に生息する「特定外来生物」ブラジルチドメグサ
市内の水路や河川でも繁殖している「ブラジルチドメグサ」は、アクアリウムに使う水草として日本に持ち込まれました。繁殖力が強く、他の水生植物を覆いつくして衰退させるなど生態系に大きな影響を及ぼすことから、特定外来生物(規制対象)に指定されています。
「水路一面を埋め尽くして水の流れを阻害したり、取水・排水施設の機能を低下させたりするんです。」
◇葉の特徴
・光沢がある
・5cm程度の大きさ
・小さな凹凸の他、大きな切れ込みが数か所ある
※似ているといわれるアマゾンチドメグサは、大きな切れ込みが1か所で丸みを帯びている
■ブラジルチドメグサが及ぼす悪影響
◇農業施設への影響
水が滞留することで、農作業への支障や、害虫の発生を招くことがある。
◇水産業への支障
有明海に漂着し、漁業資源に影響を与えることがある。
◇生態系の崩壊
在来の水生植物を駆逐し、水質悪化を招くことがある。
■私たちにできること「入れない・捨てない・ひろげない」
外来種の被害を防ぐポイントは、「入れない・捨てない・ひろげない」です。市では定期的に除去作業を行っていますが、繁殖力が強く、なかなか減らすことができません。地域での清掃活動の際は、除去作業にもご協力いただきますようお願いします。
「ちぎれた根や茎からでもすぐ再生!しっかり取らないと増え続けてしまう…」
「除去後のポイントは飛散に注意し完全に枯らすこと‼」
道具の貸出も行っています。お気軽に問い合わせください。
問合せ:建設課
【電話】64-1531
市内には、ホテイアオイ、オオフサモなどの外来種も生息しています。これらの水草を可能な限り取り除くことが、生態系の健全性を確保することにつながるんです。
生態系を守ることは、私たちの暮らしを守ること。
これも「ワンヘルスの実践」なんですね!
■[講演会のお知らせ]みやま市の自然について学ぶ~第1回大人と子どもの科学教室~
動物と自然、そして私たちの暮らしがどうつながっているのかを、山下先生が科学の視点で楽しく、分かりやすく教えてくれます!自然の不思議を知って環境のことを一緒に考えよう!
日時:8月24日(日)
場所:山川市民センター
参加費:無料
申込不要(先着300人)
講師:山下洋さん(京都大学名誉教授、福岡県出身)
主催:山川ほたる保存会
問合せ:大田黒
【電話】090-8913-1581
問合せ:総合政策課 ワンヘルス総合推進室
【電話】88-9754