くらし 【特集】環境問題から考える町の未来と地球の未来

■「こんな町になったらいいな!」
「ドリームマップヒロカワ」の詳細は、右のQRコードからご覧いただけます。
※QRコードは本紙参照。

■日本から四季がなくなる?
近年は異常気象が続き、毎年のように大きな自然災害が発生しています。これは日本だけの話ではなく、世界中で起こっている危機的事態です。
一昨年、世界中の各所で40度を超える気温が観測され、「地球沸騰化」というワードが使われるようになりました。日本では昨年、春・夏・秋と3季連続で最高気温を更新しました。このまま温暖化が進行するとどうなるでしょう?
日本は夏と冬の二季となり、美しい四季を見ることができなくなるかもしれません。猛暑による人的被害も増え、熱中症などで死亡するケースが増えます。お米などの農作物にも影響するでしょう。
ここで考えたいのは、なぜ地球温暖化が加速しているのかということ。人間は自然には逆らえませんから、自然の原理で温暖化が進行しているのであれば諦めるしかありません。しかし、原因は私たち人間にあり、今後の行動で進行を止めることができます。

■技術革新の代償
生活が便利になる一方で、失われているものがあります。それは、「地球の健康」です。
産業革命以降、新しいエネルギーとして、石油や天然ガスなどの化石燃料が大量に消費されるようになりました。燃料となる木材の需要は増加し続け、森林伐採に歯止めがかかりません。
このように、二酸化炭素の排出量が増え続ける中、それを吸収してくれる森林は減少し続けているのです。

■ゼロカーボンシティ宣言
令和4年12月に広川町は、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする脱炭素社会の実現に向け、「広川町ゼロカーボンシティ宣言」を表明しました。

○「カーボンニュートラル」と「ゼロカーボンシティ」
二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引き、全体として実質的にゼロにすることを「カーボンニュートラル」といいます。
2050年までに、このカーボンニュートラルを目指す旨を首長が公表した地方自治体を「ゼロカーボンシティ」といいます。

■広川町脱炭素ロードマップ
ゼロカーボンシティの実現に向けた基本戦略として「広川町脱炭素ロードマップ」を策定しました。地域脱炭素の実現には、町民・事業者・行政が一体となって取り組んでいく必要があり、目指すべき町の在り方や方向性を共有することが重要です。
そこで、「広川町脱炭素ロードマップ策定に係る協議会」でビジョンづくりに取り組み、自分たちが住み続けたいまちについて意見を出し合い、「ドリームマップヒロカワ」を作成しました。
このマップには「広川町の個性を活かし、さらに次世代の方が住みたい」と思う魅力的なまちになるための、たくさんの想いと期待が詰まっています。
※右の「ドリームマップヒロカワ」はイメージであり、具体の施設整備を示すものではありません。
※詳細は本紙をご覧ください。

■~広川町の未来をみんなで描こう~SDGsワークショップを開催しました
令和5年度に策定した広川町脱炭素ロードマップを基に、持続可能なまちづくりを、住民・企業・行政の「オールひろかわ」で進めていくための意識醸成と、主体的なアクション・プロジェクトを生み出す基盤づくりが目的です。
令和6年度に開催した全10回のワークショップには、250人以上の町民の皆さんに参加いただき、参加者から5人以上が「ゼロカーボンシティひろかわ推進連絡会議」の委員となり、基盤づくりの人材発掘につながりました。
カードゲームや映像を通して「SDGsとは何か」を広く理解しながら、環境について楽しく学ぶことができました。
第10回では、スペシャルゲストとして「世界一受けたい授業」にも出演された織朱實先生(上智大学大学院地球環境学研究科教授)を迎え、カードゲームとトークセッションを行いました。小学生の参加も多く、ゲームの中で「どうしたら二酸化炭素の排出量を減らせるか」を考え、37人がSDGsについて学びました
[参加者の声]
SDGsを身近に感じることができた
地域の一員として自分に何ができるかを考える機会になった
まちづくりについても学ぶことができた

今年度もSDGsワークショップを行います。子どもから大人まで楽しめるイベントを企画していますので、親子でご参加ください。
第1回は、7月22日(火)の14:00~、広川町役場4階展望スペースで行います。

フードロスやごみの削減を徹底することは廃棄物の減少につながるため、二酸化炭素の排出を減らすことができます。そのほかにも、私たち一人ひとりの行動で地球の健康を取り戻すことができます。
地球の未来を守るため、できることから実践していきませんか?

■今日からできる!地球にやさしい“12”のエコ活動
1.使っていない電気や家電はこまめに電源を切る
2.水を出しっぱなしにしない
3.お風呂はなるべく間隔をあけずに入る
4.フードロスを減らす
5.エコバッグを使用する
6.着なくなった洋服はリサイクルショップなどで売る
7.冷蔵庫に物を詰め込みすぎない
8.マイボトルやマイ箸を持ち歩く
9.外出時は公共交通機関を利用する
10.エコマークや環境ラベルがついた商品を選ぶ
11.飲み終わったペットボトルはリサイクルする
12.プラスチック製トレーは回収ボックスを活用する

■オオキンケイギク除草活動
5月から7月にかけて鮮やかな黄色の花をつける「オオキンケイギク」は、特定外来生物に指定されています。
特定外来生物とは、外来生物法により、古来から生息する固有動植物を消滅や減少に追い込み、生態系などに被害を及ぼすものとして指定された生物です。
栽培や運搬、販売などが禁止されており、違反すると個人の場合は最大で300万円の罰金または3年以下の懲役、法人の場合は最大で1億円の罰金が科せられます。
広川町では、毎年ボランティアによる駆除作業を行っており、今年で3年目を迎えます。
子どもや高校生、町外の人にも参加いただき、繁殖した花を1本1本根元から抜き取っています。

問合せ:環境課生活環境係
【電話】0943-32-1138