- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県広川町
- 広報紙名 : 広報ひろかわ (令和7年7月1日号)
こんにちは。広川町地域おこし協力隊の染矢です。
今回は丸亀絣織物が直営する「たてよこSTORE+LABO」で行った、久留米絣の製造工程の見学・体験を紹介します。
■久留米絣の伝統的な工程
広川町に協力隊としてやってきて久留米絣のことを見聞きしていくうちに、糸から久留米絣が出来上がるまでの工程の多さや、多くの職人の手が入ることで完成することを知り、伝統継承の大変さ・久留米絣の価値の高さを実感するようになりました。そんな時、丸亀絣織物5代目の丸山重俊さんの説明を受けながら、工場見学をさせてもらいました。約30ある工程の中の「整経(せいけい)」「糊入(のりい)れ」「天日干し」「括(くく)り解き」「ぬき巻」「機織(はたお)り」「整反(せいたん)」などを見学。それぞれに専門の職人がおり、織機のガシャンガシャンという音の中でも繊細な作業に向き合っている姿は真剣そのものです。
機織りを見学する中で、糸を見ているだけでは想像できなかった反物のデザインが、少しずつ浮かびあがってくる様子に、細かい計算と丁寧な仕事の積み上げを感じました。久留米絣を手に取るたび、この見学を思い出して見方が変わる気がします。
■天日干し体験
経糸の天日干しの見学中に、「実際に体験してみませんか?」と声をかけてもらい、「こんな機会はない」と思いチャレンジしました。
簡単そうに作業していた様子からは想像できないほど、腕にズシっとくる糸の重みと、後方に歩きながら糸を干していく作業の難しさにおもわず声をあげてしまいました。たった1本をこなすだけで腕と肩がパンパンになりましたが、小さな達成感も味わうことができました。久留米絣だけをみると、美しい織の繊細な作業ばかりをイメージしがちでしたが、このような力強い作業が土台にあるがゆえだなと実感することができます。産地でしか味わえない伝統の作業に触れられたことはとても貴重な体験でした。
■おにぎりのひ in HIROKAWA
新茶の季節である5月に、広川町の太田区にある茶畑を訪れました。広大な茶畑の中では、産地ならではの整然とした美しい風景と、自然の音や爽やかな風が通り抜ける穏やかな時間を感じることができます。
道路を挟んで、広川町と八女市両方の茶畑を望むことができる場所で、ドライブをしながら素敵な景色を楽しみました。後日、お茶屋さんでこの風景を思い出しながら今年の新茶を飲み、この季節ならではの味も堪能しました。
問合せ:産業課商工観光係
【電話】0943-32-1142