くらし 【特集】のってみんね! 移動支援で生きがいづくり(2)

■ドライブサロンの様子をリポート
おろしかの里に続き令和3年11月から、豊玉町でスタートしたドライブサロン「唐崎岬号(からさきみさきごう)」の活動の様子を紹介します。唐崎岬号は、毎週火曜日の午前中に開催しており、豊玉診療所を受診する高齢者を対象に移動支援を行っています。

「乗せてくれんねー」
▼診療所での受診が終わったあと、昼過ぎや夕方まで移動手段がない方が、主に利用しています。(診療所を受診していない場合でも利用できます。)

▼5人のボランティアで活動しているため、利用する人たちは、ほぼ待ち時間なく目的地へ向かうことができます。

▼診療所から自宅へ戻る途中、市役所での手続きや、お店での買い物に立ち寄ることができ、重いものや大きい荷物があっても、楽に移動することができます。

▼自宅へ到着。利用者は、到着地までの距離によって、数百円の利用料を支払います。
「ありがとう~」

○外に出る楽しみが増えます
平江 安枝さん(94歳)
佐志賀地区に住んでいて、これまで、診療所から帰るときは、昼や夕方の路線バスを待っていたのでとても助かっています。午前中に自宅に戻ることができるのも良いことですが、途中でお買い物などに寄ってもらえるのもいい所だと思います。日ごろ食料品などは、買い物代行などで買ってきてもらえるのですが、やっぱり自分で見て買うという楽しみがあります。道中の運転手さんとのお話もとても楽しく、これからも利用していきたいと思います。

○利用者の方との会話が楽しみです
野村 寿治さん(68歳)
半島部の先に住んでいる高齢者の方の交通事情が悪く、何か手助けができないかと始めて3年目を迎えました。当初はこんなに続くとは思っていなかったのですが、多くの方が必要としてくださっていることで、続けていくことができています。私は、親が教員だったので、ちょうど教え子だった世代の方が利用されることが多く、懐かしい話を伺うのでとても楽しいです。車内という適度な狭さも相まって、普段地域では聞けないようなお話をすることも楽しみの一つでもあります。
課題はいろいろとありますが、サロンを実施する中で、利用してくださる方が快適に過ごせるようなやり方を模索しながら行っており、できるだけ利用者のニーズに寄り添っていければと思っています。

○子どもたちの活動も支援
高齢者の生活支援を目的に始まった移動支援は、子どもたちの活動も支援しようと、今年度から、吹奏楽に取り組む子どもたちの移動をサポートする取り組みをスタートさせました。

生徒数の減少により、中学校や高校の吹奏楽部も減り、現在市内3校にしかありません。そこで、吹奏楽に触れる機会を作ってもらおうと、大村市を拠点に活動するプロのオーケストラ「長崎OMURA室内合奏団」を中心に楽器指導を行う「対馬ユースウインドアンサンブル~BestSmiles~」が立ち上がりました。
この活動を支援するため、これまで移動支援を行ってきたメンバーが中心となり「対馬ほほえみ会」を立ち上げ、機会ができても、移動の問題で参加が難しかった子どもたちを送迎する取り組みを始めました。現在、週に1回練習を行っている子どもたちの送迎を通じて、子どもたちの夢を応援しています。

■いっしょに活動してくれる仲間を募集します♪
《対馬ほほえみ会(移動支援ドライバー)》
○高齢者移動支援
毎週火曜日ほか 9:00~12:00
○対馬ユースウインドアンサンブル移動支援
毎週土曜日 12:00~18:00

《対馬ユースウインドアンサンブル~BestSmiles~》
参加資格:小学4年生~高校生
参加費:2000円/月(保険料別途5000円)
練習日:毎週土曜日14時~
対馬中圏域の学校区は送迎あり(片道20km未満100円から)

問い合わせ:対馬ほほえみ会
【電話】080-8959—2342(平日9:00~17:00)