- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県対馬市
- 広報紙名 : 広報つしま 令和7年4月号
■対馬をテーマに1週間にわたり情報を発信
期間中、海に関する展示のほか、海の保全や繁栄の実現に向けた発表やシンポジウムなどが行われますが、その中で自治体単位では唯一、対馬市が1週間かけて、対馬の現状と海の未来についての発信を行います
▽対馬ウィーク
「東アジア津梁の島・対馬とともに願う海の未来」
開催日:令和7年6月16日(月)~6月22日(日)
開催場所:ブルーオーシャン・ドームDOMEC叡智催事
内容:ステージでのトークセッション大型モニターによる映像表現、展示
■神々の住む島が目指す2050年の姿
神話の中で神が生んだ島の一つとして登場する対馬は、古来から大陸と日本列島との橋渡しを行ってきました。さらに、豊かな森を持つ島を取り巻く海は、海中に棲む多くの生き物を育むゆりかごとして存在し、その結果豊富な水産資源に恵まれた島として、人々に恵みを与えてきました。
神々の時代から長い年月を経た今、海の恩恵を受けた人類の発展の裏側で、対馬には大量の海ごみが漂着し、海洋環境の変化による海藻の消滅など、対馬の海は危機に瀕しています。対馬ウィークは、対馬の海や環境に関しての情報発信を通して、対馬の現状を知り、これまで海から受けてきた恩恵にどのように報いるのかを考え、未来の姿を想像する7日間です。
◇対馬内外での取り組みを発表し、語り合う7日間
Day1 6月16日(月) 日韓海洋環境シンポジウム
Day2 6月17日(火) 日米海洋環境シンポジウム
Day3 6月18日(水) 「対馬モデル」~対馬、関西から未来の循環型社会を示す~
Day4 6月19日(木) 海の未来に貢献する企業の取組み
Day5 6月20日(金) 海の未来を拓く力~対馬ブルーカレッジでの学びと事業構想~
Day6 6月21日(土) 美しい海を未来へ
Day7 6月22日(日) 対馬ウィーククロージングセッション
■海ごみをきっかけにした縁でつながった中学生の発表
対馬で回収された海ごみのうち、ポリタンクをリサイクルしてボックスやかごを製造するメーカーが奈良県生駒市内にあることがきっかけとなり、6日目には西部中学校と生駒市立光明中学校の生徒たちが、便利な暮らしも海の美しさも両立する未来社会について考えを発表します。
※対馬に漂着したポリタンクを使用して作った買い物かご(本紙PDF版6ページ参照)
対馬SDGsパートナーでもある株式会社リングスター製
※万博の会場内にあるオフィシャルストアでも1200個の買い物かごが使用されています!
■環境の違う中学生が考える未来
西部中学校の2年生9人は、1年生の2学期から、生駒市立光明中学校の生徒とオンラインでお互いの地域の課題について意見を交わしてきました。
まず、西部中の生徒たちが対馬の海ごみの現状や解決のためのアイデアを、海のない光明中の生徒たちに伝えました。「海がないからこそもっとごみのことに気を付けないといけない」と、海ごみのことを自分のこととして捉えなおした光明中の生徒たちは、ゲームやお祭りなど楽しみの中で海ごみの問題を知り、ごみを減らすきっかけを作ろうと、都市部ならではの発想で解決策を提案。お互いが暮らす環境の違いから多くの気づきを得ました。6月21日に万博会場で初めて対面する生徒たちは、未来に向かってどのような意見を交わすのでしょうか。
■いくぞ、万博!
▽意気込みを聞きました!
草葉優斗さん
「自分の意見を、海ごみ問題で活動する人に知ってもらい、理解してもらいたいです。」
小松潤さん
「対馬の海の美しさと、その海が危機に瀕していることを伝えたいです。」
神谷悠聖さん
「対馬の海ごみの問題について、多くの人に知ってもらえるように頑張ります。」
須川香里奈さん
「海ごみでたくさんの人が困っているので、多くの人がごみを無くすために考えたり、行動してもらえるよう伝えていきたいです。」
須川佑月さん
「SDGsや海ごみについて私たちの考えを伝えるだけでなく、相手の考えを聞いて、交流しながら考えていきたいです」
阿比留歩美さん
「海ごみについて、一人一人が考えて、ごみをなくす行動を取ってもらえるような発表をしたいです。」
米田諒聖さん
「対馬の海ごみのことだけでなく、対馬には、たくさん良いところがあることも伝えていきたいです。」
永留麻菜穂さん
「対馬の海についてまとめたことをさらに深めて、このことをたくさんの人たちに伝えたいです。」
江口湊さん
「対馬の現状を知ってもらいたいし、他の地域でも同じ問題があることを、わかりやすく伝えたいです。」
■対馬の思いを万博から世界に発信します!
世界中の人々が会場で、そしてオンラインでつながる大阪・関西万博。世界の英知が結集するこの場所で、対馬の今、そして50年後の未来を考える大変貴重な機会に恵まれました。市民の皆さんも、会場やオンラインでご参加いただき、対馬を世界に発信しましょう!