くらし 話題をおって

■復興へ歩むストーリーに共感呼ぶ
・映画『囁(ささや)きの河』先行上映会
本市出身で俳優の中原丈雄さんが主演を務める映画『囁きの河』の先行上映会が、6月26・29日にカルチャーパレスで開催されました。同映画は、令和2年7月豪雨で被災した人吉球磨を舞台に、復興に向けて歩む人の姿を描いています。
映画は両日の前売り券が売り切れ、追加上映が行われるほど大反響。観客は映画の内容と自らの体験を重ね、豪雨災害を振り返る機会となりました。鑑賞した宮﨑朋子さん(相良町)は「とても勇気づけられる映画だった」と話していました。

■歴史学習の拠点として再始動
・人吉城歴史館落成式
令和2年7月豪雨で被災し、休館していた人吉城歴史館が5年ぶりにリニュールオープンしました。同館は、1・5メートル浸水し収蔵資料約31点が被災。今回のリニューアルでは、電気・機械設備を浸水した位置よりも高く設置するなど、災害対策を強化し、展示物も一新しました。
7月11日に落成式が同館で行われ、松岡市長は「市民や来訪者の歴史学習の拠点となるよう学校や地域と連携していく」と式辞。式典後の内覧会では「誰もが楽しめる施設になった」などの声が聞かれました。

■人吉球磨産ヒノキを全国へ
・株式会社ランバーやまと人吉工場落成式
本市と令和4年6月に立地協定を結んだ、製材業を営む株式会社ランバーやまと(上益城郡山都町)の人吉工場(上漆田町)が完成しました。
7月12日に同工場で落成式が行われ、代表取締役社長の渡邉文昭さんは「地域と連携し、社員一同頑張っていきたい」とあいさつ。松岡市長は「ヒノキ材のブランド化など今後の展開に期待している」と話していました。式後には、関係者らが工場を見学。最新鋭の機械を前に「素晴らしい設備だ」などの感嘆の声が上がっていました。

■先祖を慰め、文化遺産を未来に
・第43回 大村古墳まつり
国指定史跡「大村横穴群」のある城本公園で、古墳に眠る先人たちをしのぶ大村古墳まつりが7月19日に開催されました。この祭りは城本町内会などでつくる実行委員会が、貴重な文化遺産を後世に引き継いでいくために、毎年開催しています。
祭りでは古代人に扮した子どもたちの五色の旗行列や先人たちの供養が行われ、その後に子どもたちが「古墳踊り」を奉納しました。参加した人吉西小3年の山科佐久蘭(やましなさくら)さんは「練習より上手く踊れた。来年も踊りたい」と話してくれました。

■市長と一緒にいただきます!
・市長とのふれあいスクールランチ
松岡市長が市内の小・中学校を回り、子どもたちと給食を食べながら交流する令和7年度の「市長とのふれあいスクールランチ」がスタートしました。
初日となった6月13日は東間小の6年2組を訪問。児童は市長と一緒に給食を食べながら、市長の仕事内容や普段の過ごし方などの質問をしたり、市長からも児童に最近の流行を聞いたりと会話が絶えませんでした。杉松優樹菜さんは「市長からまだ聞いたことがない話を聞くことができてうれしかった」と話していました。

■プールに子どもたちの歓声響く
・市民プール営業中
憩いの場である市民プールが7月5日から営業を開始し、多くの来場者でにぎわっています。豪雨災害で被災した50メートルプールは利用できませんが、25メートルプールと2つの円形プールは子どもたちの歓声であふれています。
夏休み初日の7月19日は最高気温が30度を超える真夏日に。涼を求める家族連れや子どもたちが次々と訪れました。免田小(球磨郡あさぎり町)の野村柊羽(しゅう)君と奏羽(そう)君は、「冷たい水で泳げて楽しい。プール最高!」と夏休みを満喫していました。

■人吉の未来を考える特別授業
・「総合的な学習の時間」における市長講話
市内中学校の「総合的な学習の時間」の一環として7月2日、第三中で松岡市長の講話がありました。
「持続可能なまちづくり」をテーマに、本市の現状や取り組み、水害からの復旧・復興などを説明。「山や川しかないではない。自然が最先端の技術とつながることで本市の自然が価値になる」と未来につながる魅力も伝えました。生徒を代表し同校3年の森雪月(ゆづき)さんは「命と時間を大切にし、市の発展につながるよう勉強も頑張りたい」と感想を述べました。

■災害時の栄養の偏り解消へ
・食料の調達支援協力に関する協定締結
市と一般社団法人日本最適化栄養食協会(東京都)は、災害時に栄養バランスが整った食料を速やかに被災者に届けるための協定を締結しました。同協会は、栄養バランスが整った食(最適化栄養食)を認証する機関。
6月29日に締結式が行われ、松岡市長は「非常時に、通常時と近い栄養を取ってもらうことは重要。住民の食と健康を守っていきたい」と決意。協定締結に合わせて、同協会から認定した製品「完全メシカレーメシ(日清食品)」など約2千食の寄付もありました。

■本に親しむ七夕に
・七夕お楽しみ会
市では、七夕に合わせて本に慣れ親しんでもらおうと、7月6日に市図書館で「七夕お楽しみ会」を開催し、約40人の親子連れでにぎわいました。
令和6年度多読者表彰では、多くの本を借りた上位10人に賞状と記念品を贈呈。1位に輝いたのは、阿川唯莉(あがわゆいり)ちゃん(球磨郡相良村)。「本を読むのが好きで1日に10冊は読む。最近面白かったのは、ユニコーンの絵本」と話していました。七夕飾りも設置し、子どもたちは思い思いの願い事を短冊に書いて、竹の枝に飾り付けていました。

■かやぶき屋根の伝統に触れて
・かやぶき体験in国宝青井阿蘇神社
かやぶき屋根の文化を子どもたちに身近に感じてもらおうと、一般社団法人杜(もり)の声はかやぶき屋根づくり体験を7月13日に、国宝青井阿蘇神社境内で開催しました。
約百人の親子が参加し、竹と縄で組み上げられた高さ3メートルほどの屋根の表面に、かやを並べる「軒付(のきつけ)」を体験。かやぶき職人の中村燈治(とうじ)さんらからアドバイスを受けながら、かやを屋根に積み上げました。参加した人吉西小3年の平野礼あきら君は「初めての体験で難しかったけど、楽しかった」と話していました。