文化 大浜外嶋住吉神社年紀祭
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- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県玉名市
- 広報紙名 : 広報たまな 令和7年7月号
■15年ぶり コロナ禍を乗り越え 開催
5月2日から4日までの3日間、大浜外嶋住吉神社年紀祭(おおはまとしますみよしじんじゃねんきさい)が斎行されました。伝承によると、この祭りは住吉大神が流れ着いた場所に戻り、旅をして神社へ帰るという神事で、住吉大神を村へ祀(まつ)った様子を再現したものだとか。五穀豊穣のほか、船の航海安全や豊漁を祈願するものと言われています。また、今では3日間となった祭りも、昔は2週間もの長期にわたって行われていたそうです。
祭りの周期は、ほぼ10年や20年おき。前回は平成22(2010)年に行われ、次の開催予定は10年後の令和2年でしたが、コロナ禍のため延期に。今回実に15年ぶりの開催となった祭りは大盛況。特に祭り最大の見せ場である「水上(すいじょう)神事」は県内外からの多くの観覧客でにぎわいました。
*大浜外嶋住吉神社年紀祭米引き行事、御神幸行事は、玉名市重要無形民俗文化財に指定され、菊池川流域日本遺産の構成文化財にもなっています。
市役所2階文化課で年紀祭のパンフレットを配布しています。ご入り用の場合は、玉名市教育委員会文化課までお越しください。
また、当日の様子をギャラリーとしてホームページに掲載しています。こちらもぜひご覧ください。
□1日目 砂引き神事
早朝に神像が漂着したといわれる笠洲(かさず)の清い砂を持ち帰り、住吉神社境内と御旅所(おたびしょ)(笠洲に見立てた場所)に砂を敷き、清めます。
□2日目 舟引き・米引き神事
舟引き神事は、白帆を立てた御神船(ごしんぶね)を紅白に飾られた台車に乗せ、五色(ごしき)の梵天(ぼんてん)を振りかざしながら掛け声や謡(うた)にあわせて住吉神社まで進むもの。米引き神事は、米俵を積んだ大八車(だいはちぐるま)を氏子総出で引き、梵天を振りかざしながら米挽音頭「ホーランエー、いちで祝いましょ、ヤハーエー」と謡(うた)いながらにぎやかに進んでいきます。
□3日目 御神幸(ごしんこう)行列・水上神事
住吉三神を3基のみこしに遷(うつ)し、住吉神社から御旅所まで行列をつくり練り歩きます。御旅所での神事後、水上神事を行います。水上神事は、3基のみこしをそれぞれ御座船(ござぶね)3艘(そう)に乗せ、1艘の御座船を3艘の櫂伝馬船(かいでんばせん)で曳(ひ)き、御旅所から大浜橋へ菊池川をさかのぼります。櫂伝馬船の舳先(へさき)には「采振(ざいふ)り」、船尾には「剣櫂踊(けんがいおど)り」と呼ばれる踊り手がおり「ホーホエンヤ ホーランエー ヨイヤサノサッサ ウントマカウントセ ヨイヤサノサッサ」の謡と太鼓に合わせて踊ります。大浜橋のたもとに着いたみこしは御座船から降ろされ、住吉神社に向かって行列をつくり進みます。住吉三神を神殿に戻し、感謝の意とこれからの加護を願って神事を執り行い、年紀祭を締めくくります。
問合せ:文化課
【電話】75-1136