文化 《国史跡》菊池氏遺跡

■菊池氏遺跡のそばには市場があった?
平成24年から、深川・北宮地区で何度も菊池氏遺跡の確認調査を行い、館や舟着場の跡などが見つかっています。また近くに「上市場」「下市場」の小字名が残り、中世当時、ここに市場があったのではないかと考えられています。
鎌倉時代の僧侶一遍が、自分の活動を記した「一遍上人絵伝」では、備前国(岡山県)「福岡の市」での様子が描かれています。川に停泊する舟と、大甕(おおがめ)やコメ、下駄、布を売る掘立柱の店、市場の端では鯉をさばく女性、腰に刀を差す武士も見受けられ、当時の市場の様子がいきいきと描かれています。
菊池氏遺跡からは、中国から輸入した磁器も出土していて、今から700年もの昔、菊池川を利用して盛んに貿易が行われ、舟着場で荷下ろしされた物が近くの市場で売られていたのではないかと、想像が膨らみます。

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