くらし 菊池人(141)~美しい和装文化を伝えたい
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- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県菊池市
- 広報紙名 : 広報きくち 令和7年8月号
■日本和装学園熊本県総合学園長 山田 京子 さん
〔Profile〕やまだ・きょうこ
昭和23年生まれ。日本和装学園熊本県総合学園長。
七城町で生まれ育つ。28歳で夫の転勤をきっかけに人吉へ移住し、着付け教室に通い始める。31歳で熊本市へ引っ越し、教室を開設。37歳で七城町に戻った後も熊本市の教室を続けながら自宅でも教室を開設した。現在も7カ所で着付けを教え、菊池女子高校でも教壇に立つ。上水次区在住。
28歳の時、夫の同僚から仲人を頼まれたことを機に、着付け教室に通い始めた。「着物を着ると身も心も引き締まり、愛着が湧くようになりました」
講師の助手として着付けの特訓を受け、31歳で教室を開設。当初、自分より年上で着物の知識がある生徒が多かったが、生徒の自主性を尊重しつつ、改善点を伝える指導で好評を得た。
「着物を通して和装文化の素晴らしさを伝えてほしい」との依頼を受け、平成23年から菊池女子高校で授業も始めた。着付けに興味がなさそうな生徒もいる中、限られた時間で教える難しさを痛感。「指導方法に悩んで1年目は体重が5キロも減ったのよ。でも、着付けの流れを見せたり実際に振り袖を着てもらったりと、一つ一つ丁寧に伝え、教え続けたことで、生徒の目の色が変わり、意欲的に取り組むようになりました。自分で着物を着れたうれしそうな顔を見るとやる気が出ますね」。今では全日本きもの着付選手権大会で入賞する生徒を輩出するまでになっている。
着物と関わり51年。あるとき、着物の襟は右と左どちらが上かと聞かれたことがあり、改めて着物を着るという和装文化が遠ざかっていると実感した。「将来着物に関わらなくても、教え子が学んだ知識を周りに伝えることで文化の継承につながると思うんです。着物を着ると自然と姿勢が良くなり、身が引き締まる感じがします。これからも着物を通して和装文化の奥ゆかしさや美しさを一人でも多くの人に伝えていきたいです」
■「菊池人」希望者を募集します
新しいことに挑戦している人、伝統を受け継いでいる人など、菊池で頑張っている人を募集します。本市在住であれば自薦・他薦は問いません。詳しくは市長公室までお問い合わせください。
問い合わせ先:市長公室広報交流係
【電話】0968-25-7252