- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県宇土市
- 広報紙名 : 広報うと 令和7年2月号
■マンツーマンオンライン英会話
中学1年生から高校2年生の全生徒が、年に6回、教室でタブレットを利用して外国人講師と1対1で英会話やロジカルスピーキングを行っています。最近の中学生の話題では、「イベントでやりたい活動」や「おすすめの場所・食べ物・映画など」を講師に英語で紹介。高校生は、「紙の書籍と電子書籍はどちらが優れているか」「公共交通機関には優先席を設けるべきである」というような社会的な話題について講師と対話しました。ある生徒は、「言いたいことが出てこないときもあるけれど、授業で学習した表現を実際に使うことができて嬉しいです」と語るなど、多くの生徒が楽しみにしており、モチベーションアップにつながっています。
■秋口の溜め池が一夜にして濁る謎を解明
2022年9月、宇土市内の溜め池が一夜にして白濁し、異臭を放つ現象が発生。この現象に着目した宇土高校の生徒たちは、当初、水温の層が循環して均一化する「レイクターンオーバー現象」が原因ではないかと考え、調査を開始しました。しかし、レイクターンオーバー現象だけでは白濁や異臭の発生を説明できないことが判明。彼らは、池の上層と下層の水温を同時に測定できる装置を自作し、水温の観測を実施、溜め池を想定した水槽での実験を繰り返しました。その結果、一定の水温条件下で、下層部の水温より低い「冷たい雨」が降ると、雨水が下層まで急速に潜り込み、底に堆積した汚泥を巻き上げることを突き止めました。この現象は特に秋口に集中し、春や夏、冬にはほとんど起こらないことが分かりました。この発見をもとに、生徒たちはこの現象を「ターボ型ターンオーバー」と命名し、一般的なレイクターンオーバーと区別しました。この発見により、異臭発生予測が可能になるので、地域の皆様に異臭を知らせるアプリを開発中です。
この成果は、「サイエンスコンテスト2024熊本県高校生理科研究発表会」の物理部門で最優秀賞を受賞し、さらに12月に福岡市で開催された九州大会でも発表しました。科学部物理班の九州大会出場は13回連続となりました。
問合せ:宇土中学校・宇土高等学校
【電話】22-0043