- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県宇城市
- 広報紙名 : 広報うき ウキカラ 令和7年7月号
◇5月19日 人権教育啓発研修
りんどう相談支援センター(熊本市)の西章男(あきお)副センター長と県人権関係登録講師の吉永理巳子(りみこ)さんを講師に迎え、市長、教育長をはじめ、係長級以上の市職員計130人が参加しました。演題は「私たちのハンセン病問題」と「水俣に生まれて」。偏見や差別をなくすために私たちがすべきことを学びました。この研修は今後も開催し、全職員が受講予定です。
◇現地研修
市長、教育長をはじめ、各部署で選任している人権教育啓発推進員などの職員延べ60人が現地で学び直しを行いました。
▽5月20日 ハンセン病問題
国立療養所菊池恵楓園(合志市)を訪問し、90年にも及ぶ誤った施策によってつくり出された偏見・差別の実態について学び、知識を深めました。
入所者自治会の太田明(あきら)副会長は「ハンセン病は感染力が極めて弱く、完全に治る病気である。ハンセン病問題は人権問題。現地を訪問し、当事者の話を聞くことが大切。差別をなくすなかまをつくることが必要だ」と語られました。
その後、リデル、ライト両女史記念館(熊本市)を訪問し、ハンセン病患者救済に尽くした2人のイギリス人の生涯を学びました。この研修を通して、ハンセン病問題の歴史的背景や現状、当事者の思いを知る貴重な体験となりました。
▽5月29日 水俣病問題
水俣病資料館(水俣市)を訪問し、水俣病の歴史と現状を正しく理解するとともに、偏見・差別の問題、命と健康、環境の大切さを学びました。
語り部の会の緒方正実(まさみ)会長は「水俣病は人にうつらない病気である。反省は前進のための土台づくり。水俣病問題に正面から向き合い、『正直に生きる』ことが大切。偏見や差別をなくす取り組みを推進してほしい」と語られました。
その後訪問した水俣病歴史考証館(水俣市)では、水俣病の社会的・精神的な被害や偏見・差別の実態について理解を深めました。この研修を通して、水俣病問題の社会的教訓を学び、また当事者との出会いを通して私たち自身の行動を振り返り、見つめ直す大切なきっかけとなりました。
問合せ:人権啓発課
【電話】32-1708