くらし ハートがたくさんの村づくり Vol.231

差別のない、人への思いやりを大切にする、明るい南阿蘇村をつくりましょう。

熊本県の重要な人権課題として「水俣病をめぐる人権」があります。今回は、水俣病について正しく学びましょう!
Q:水俣病ってどんな病気?
A:工場排水中のメチル水銀に汚染された魚介類を、長い間たくさん食べたことが原因となって発生した中毒症で、昭和31年(1956年)5月1日公式確認された公害病です。
伝染病・遺伝病・風土病ではありません。
主な症状として、両手足の感覚障がいや視覚・聴覚障がい、運動失調などがあります。
妊娠している母親の体内に入ったメチル水銀が、胎盤を通して胎児へ取り込まれたことにより発症した胎児性水俣病も発生しています。
現在、水俣湾は環境復元によってきれいになり、魚介類の安全も確認されています。

Q:どんな課題がありますか?
A:病気や地域に対しての偏見や差別があります。
水俣病の原因がまだはっきりしなかった頃、病気が伝染すると誤解され、患者やその家族は地域の付き合いを断られることもありました。
また、地域外では、水俣出身であるというだけで結婚や就職を断られる、水俣の産品が売れないなどといった差別が起きました。
様々な教育・啓発の取組みが進められた現在でも、被害者や地域に対する偏見や差別は解消されていません。
Q:私たちにできることは?
A:ちゃんと知り、被害者の立場に立って考え、行動することです。
今なお、多くの人が健康被害に苦しんでいるだけでなく、水俣病被害者、あるいは水俣病発生地域に対する偏見や差別の問題が存在しています。
水俣病の問題は、被害者、あるいは水俣病発生地域だけの問題ではなく、科学技術や経済的豊かさの恩恵を受けてきた社会全体にかかわる問題です。だからこそ、この問題を自分自身の問題として受け止め、命や健康、環境の大切さを日頃から深く認識するようにしましょう。
参考:熊本県人権研修テキストより

村民みんなで「ハートがたくさんの村」をつくりましょう。

問合せ:総務課 人権政策係
【電話】0967-67-1111