文化 杵築の至宝 No.41『御塔山古墳』〔杵築地域〕

■御塔山古墳(おとうやまこふん)〔杵築地域〕
県指定年月日:1991年3月26日
史跡/県指定史跡/杵築市他

県指定史跡御塔山古墳は、杵築市の狩宿にある古墳で、現在国指定史跡になっている御塔山古墳の一部が県の史跡として指定されているものです。
古墳の形は造出付(つくりだしつき)円墳と呼ばれる種類であり、これは円墳に造出という出っ張りが付き、帆立貝のようになっていることが特徴の古墳です。
また、大きさは周りに掘られている周濠(しゅうごう)を含めると直径は約90mにもなり、九州では最大級の円墳となっています。
これまでの調査から、造られた年代は古墳時代中期(5世紀初頭)と考えられ、家の塀の形をした囲形(かこいがた)埴輪、当時の鎧の形をした短甲形(たんこうがた)埴輪、導水施設の形をしていると考えられる木樋形(もくひがた)土製品など、さまざまな物の形を意識した形象埴輪が出土しています。これらの埴輪は畿内でも確認することができるため、古代の杵築地域が遠く離れた畿内との結びつきがあり、その手段として瀬戸内海を通じた海上交通があったことが遺物や立地からも伺えます。

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