しごと 【特集】しいたけのまち豊後大野

■日本一の乾(ほし)しいたけをつくる
大分県の乾しいたけは、国内生産量の約4割を占め第72回全国乾椎茸品評会では58回目の団体優勝を果たし、品質・生産量ともに日本一を誇ります。
その中でも豊後大野市は、最高賞である農林水産大臣賞や林野庁長官賞の受賞者を毎年輩出し、最高品質の乾しいたけを生産する「しいたけのまち」です。
市内には良質なクヌギ林が広がり、豊かな自然環境の中で原木しいたけの栽培が行われています。クヌギを伐採し、種駒を打ち、ホダ場に移してしいたけを収穫するまで2年余りかかります。手間と時間をかけて、しいたけの成長に適した温度・湿度に管理し大切に育てています。良質なしいたけを作り出せるのは、生産者の技術と経験、そして並々ならぬ努力としいたけに対する愛情です。
しかし、近年の気候変動や生産者の減少、高齢化や消費量の低下などから生産量は減少し続けており、しいたけ産業は厳しい状況です。
豊後大野市の伝統ある原木しいたけは将来に引き継いでいきたい〝財産〞です。今こそ未来に向けて次の世代へ匠の技をつなげていかなければなりません。私たち〝しいたけのまち〞の一員としてこれからの未来を一緒に見つめてみませんか。

◆乾しいたけ生産量(トン)
「大分県は日本一!」

◆家庭での消費量
乾しいたけを食べなくなってきた!?
・平成5年(30年前) 100g/袋 190g/年

・令和5年 41g/年
各家庭で乾しいたけを食べる量が約1/5まで減少!!

◆原木乾しいたけ生産者数

生産量・生産者は減少し、高齢化が進み、担い手不足が大きな課題になっています。

◆しいたけの匠の思い
・豊後大野市椎茸振興会 首藤岩光(しゅとういわみつ)会長
厳しい状況だが、若い後継者も増え、明るい展望が見えてきた。今後も生産者とともに椎茸産業を盛り上げていきたい。

・農林水産大臣賞6回受賞 小野晋作(おのしんさく)さん
しいたけ栽培は天候に大きく左右される。現在の極端な天候にも順応しながら良質なしいたけ作りに日々精進していきたい。

■第72回全国乾椎茸品評会受賞報告
8月26日、全国乾椎茸品評会で受賞された皆さんが川野市長へ受賞報告をしました。品評会では、大分県の受賞者19人のうち8人が本市の生産者で、大分県の26大会連続通算58回目の団体優勝に大きく貢献しています。
受賞者を代表し、小野晋作さんが「今年も受賞報告ができてうれしい。日本一の生産技術を持つ生産者が数多くいることは本市の誇り。これからも研鑽と情報共有をはかり、生産技術を継承していきたい」とあいさつされました。

※「第72回全国乾椎茸品評会受賞者の皆さま」は本紙をご覧ください。

■買って、食べて、応援しよう!!
◇返礼品人気No.1! 豊後大野市のふるさと納税
原木栽培の乾しいたけは、しっかりとした肉質でうま味、香り、栄養価が高く、安心安全な健康食品としても国内外で注目されています。

◇加工品も人気! 豊後大野市ブランド認証品
乾しいたけの加工品は手軽においしいしいたけ料理を食べられると人気です。

◇ひと手間がおいしさの秘訣! 乾しいたけのおいしい食べ方
乾しいたけのうまみを引き出すには、5℃くらいの冷水でゆっくり戻すのがベスト。ジッパー付きの保存袋を使うと、場所もとらず、香りも飛びません。
前日に準備しておくと調理が楽になります。
1 軽くゴミを取る程度に流水で洗って容器にいれる
2 5℃くらいの冷水を入れる
3 約6~24時間、冷蔵庫に置く ジッパー付きの保存袋がおすすめ
「冷水で戻すとしいたけ特有のうまみ成分グアニル酸がたくさんでるよ!」

■次世代へつなぐ乾しいたけ生産者を応援します!
◆しいたけ版ファーマーズスクール制度
原木乾しいたけ生産者の就業促進と初期費用の負担軽減のため、長期技術研修を支援し給付金を交付します。地域の優良生産者の生産現場に通い、個別指導をうけ、実践的な技術や知識を習得できます。研修・就業後合わせて、最大5年間給付金を受給できます。

◆種駒補助
乾しいたけの生産量を増やすための支援として、1万駒を超えて種駒を植菌した方を対象に補助金を交付しています。
補助金額は1駒当たり、1万駒以上5万駒未満1円、5万駒以上10万駒未満1.5円、10万駒以上2円です。

◆生産施設サポート
しいたけ栽培を本格的に行うために必要な機械購入や施設導入を支援します。

◇新規参入者支援事業
チェンソー、植菌ドリル、乾燥機等

◇しいたけ増産体制整備事業
林内作業車、乾燥機、人工ほだ場、散水施設等

※細かい補助要件などありますので、詳しい内容はお問い合わせください。

問い合わせ先:農林整備課 林業振興係
【電話】0974-22-1097(直通)