文化 都城市立美術館 vol.85

■「水無月」
岡本 孝 作(1992年)

日南市出身の岡本孝(1953-)が、横市町の母智丘で偶然出会った田植えの光景を一枚の写真に収めた本作。水面は、鏡のように雲や光を反射して映し出し、遠方で農作業する人物の周りにゆっくりとした時間が流れていることを感じさせます。
1992年の都城市美術展で大賞を受賞した本作は、雲の感じと点景(てんけい)人物により、のどかな農村風景として仕上げた点が審査員から評価されました。
東京写真専門学校を卒業後、市内の写真館に勤めながら、日常の風景を独自の視点で捉えた作品を発表し続けている作者の感性が光る一枚です。
※本作は、5月20日(火)から開催する収蔵作品展「語り合いたい時間」で展示予定

問い合わせ:市立美術館
【電話】25-1447