くらし クローズアップ まちを支える人たち(191)

新馬場在住 達中桂四朗(たつなかけいしろう)(47)さん

■“シャボン玉越し”の世界
○虹色の輝きに魅せられて
虹色に輝くもはかなく消えるシャボン玉に、達中桂四朗さんが魅了されたのは5年ほど前のこと。子どもと遊ぶためにシャボン玉の玩具を購入したことがきっかけだった。「飛ばしてみたら子どもの反応が良くてうれしかった」と回想するが、今では自身の趣味として液の調合や道具を研究し奥深さを追求している。達中さんのシャボン玉は直径2メートルを超える巨大なもの、一度に数百個の玉が生まれるもの、白い煙が入っているものなどさまざまで、公園で飛ばすと人だかりができる。「とてもゆるい、その場限りの集まりができて、見知らぬ人同士が『きれいですね』なんて言葉を交わすんです。私たちが心の底で必要とする“つながり”はそういうものなのかもしれない。そんな空間がとても心地良いです」。虹色に輝くシャボン玉が、周囲に七色の笑顔を生み出す。シャボン玉越しに見えるそんな空間の心地よさが達中さんの原動力だ。