くらし ユネスコエコパーク通信

■どんぐりの苗を育てて森づくり
日本最大級の照葉樹林を保護・復元する取り組みである「綾の照葉樹林プロジェクト(通称:綾プロ)」は開始から20年を迎えます。 
近年はシカが増加したことによる樹木の食害などの影響で、森の復元がうまく進まない状況が続いています。そのため、昨年から地元の小中学生にどんぐりの苗を育ててもらい、成長した苗を将来、森に植えるという計画が進んでいます。 
今年は、牛乳パックを使って苗を育てる方法を試してみることになりました。1月27日には綾中学校1年生を対象に、九州森林管理局とエコパーク推進室が綾プロについて講話し、皆で牛乳パックにどんぐりを蒔き付ける作業を行いました。 
1年生は、イチイガシやスダジイなどのどんぐりを、綾の森の土を入れた牛乳パックに蒔き付け、自宅に持ち帰った後は水やりなどの管理をし苗を育てています。成長した苗は2年後、綾プロエリア内にある人工林を間伐した跡に植える計画です。 
この取り組みが、中学生に綾の照葉樹林をどのように守って行くべきか一緒に考えてもらえる機会になることを期待しています。

◆綾の照葉樹林プロジェクト
正式名称は「綾川流域照葉樹林帯保護・復元計画」。日本最大級の照葉樹林帯を保護するとともに、自然林の中にある人工林を照葉樹林に戻し、自然林の面積を増やしていくことを目指す取り組み。綾町と国・県・日本自然保護協会・てるはの森の会の5者連携で推進している。

問合せ:綾ユネスコエコパーク推進室・綾ユネスコエコパークセンター
【電話】77-3482
毎週日・月曜日および祝日休館
公式インスタグラムアカウント:aya_unescoecopark