- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県高鍋町
- 広報紙名 : 広報たかなべ 令和7年9月20日号
■国の補助制度を活用できる最大のチャンス
町では、平成25年度から平成28年度にかけて、国土交通省や宮崎県などで構成される「高鍋地区道路検討会・ワーキング(勉強会)」において、竹鳩橋の架け替えを検討していました。しかし、国土交通省の補助事業では町の財政的負担が大きいと判断され、当時は見送られることとなりました。
今回の竹鳩橋架け替え事業においては、事業費の70%(約34億円)に防衛省の補助金を活用する予定です。この補助事業は、飛行場等の周辺地域において、道路が狭いなどの理由で航空機事故等が発生した場合の住民の避難や消防活動の円滑化を図るための施設整備をする自治体に対して助成されるものです。さらに、事業費の15%(約7億円)には国の特別交付税が措置されることも見込まれています。
町では、令和元年度から町道茂広毛平付・高岡線の道路改良事業で活用している防衛省補助について、次の対象事業として竹鳩橋架け替えを含む町道川田・竹鳩線道路改良事業の予算概算要求書を防衛省に提出しました。
財政的負担を大幅に軽減できる補助制度を活用できる「今」こそ、長年の懸案であった竹鳩橋の架け替えに着手する最適の時期と判断しています。この機会を逃せば、将来架け替えを行う際には町の多大な負担が生じることになります。
■安定した財政運営に努め他の事業も着実に推進
今回の橋の架け替えのような大型事業を進めるに当たっては、町財政や他の事業への影響に対する心配の声があり、実際、町議会では、小中学校の施設改修など他の公共事業が後回しになるのではないかというご質問をお受けしているところですが、架け替えを進めることを理由に、医療・福祉、教育、生活環境、産業などの各分野の行政サービスの低下を招かないよう年度間の支出額の平準化を図りつつ、さらなる歳入の確保及び歳出の抑制に努めてまいります。
町では、このような考えに立ち、竹鳩橋の架け替え事業をはじめ、真に必要な事業を着実に進めながら、将来にわたって地域を持続的に発展させていくため、また、今の子どもたちが成長してもこのまちで豊かに暮らし活躍できる未来を築いていくため、10年後、20年後を見据えた政策にしっかりと取り組んでまいりますので、町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
▽事業計画案
※「橋梁付近計画平面図(案)」の詳細は本紙PDF版8ページをご覧ください。
総事業費:約49億円(事業費の70%に防衛省の補助金を活用予定。ほか、事業費の15%に特別交付税措置)
事業期間:13年
橋梁の延長及び幅員:延長…約540メートル、幅員…10.5メートル(2車線+片側歩道)
事業の効果(費用便益分析):2.78(令和5年度実施の算定結果)
※費用便益分析は、道路改良(橋を含む)等の公共事業を行う際に実施する分析方法です。道路整備が行われる場合と、行われない場合のそれぞれについて、一定期間の便益額(B)、費用額(C)を算定し、道路整備に伴う費用の増分と、便益の増分を比較することにより、分析・評価を行います。費用便益分析は、総便益額を総費用額で除した費用便益比(B/C)で表し、このB/Cの値が、1以上あれば、一定の費用対効果が得られる事業であるという「客観的な評価」を行うもので、令和5年度の算定結果である2.78は費用対効果が高い事業であることを示しています。
