- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県霧島市
- 広報紙名 : 広報きりしま 2025年11月上旬号
■思い描く、霧島市の未来
霧島市に住んできた歩みと未来への思いを聞きました。
20周年に寄せられたメッセージを共に紹介します。

《福山》
▽宇都醸造有限会社
武元勝さん(52)
黒酢は福山町の大切な宝物。この伝統の製法を守り続け、次の世代につないでいくことが使命の一つだと感じています。ここ数年で福山の小中学校が休校や閉校になり、少し寂しい気持ちもありますが、子育てしやすいまちづくりが進めば、この地域にも活気は波及してくるはず。子どもたちが進学や就職などで市外に出ても、いつか帰ってきたいと思ってもらえるまちであってほしいです。

《溝辺》
▽有限会社蔵園製茶
蔵園孝博さん(45)
この20年で抹茶人気が海外にも広がり、茶の需要が高まっているのを実感します。合併当時は想像もしませんでした。霧島市の茶農家は早くから有機栽培に取り組んできたので、海外の健康志向にも応えられたのだと思います。今後このまちに期待したいのは、国分・隼人以外の地域で人口減少が進んでいるので、人が集まり住み続けられる仕組みができることですね。

《横川》
▽大隅横川駅保存活用実行委員会
柿木(かきのき)邦治さん(57)
20年前はPTA会長を務めていました。当時は子どもが多く、地域にも今より活気がありました。肥薩線の利用者も減る中で、大隅横川駅保存活用実行委員会の活動を続け、にぎわいづくりに取り組んでいます。横川では現在、空き家のリノベーションによる地域活性化の取り組みなど、今までとは違う盛り上がりが生まれています。若い世代の皆さんと力を合わせ、地域のにぎわいにつなげていきたいです。

《霧島》
▽さくらさくら温泉
中谷美代子さん(71)
10年ほど前、霧島の魅力を伝えようと法被を作り、市役所の皆さんと福岡へ観光PRに出かけたのを思い出します。新燃岳の噴火などで客足が遠のくこともありましたが、みんなで力を合わせて風評被害に負けないよう取り組んでいきたいですね。霧島神宮が国宝に指定され、霧島神宮駅もリニューアルしたので、今後のにぎわいが今の楽しみ。整備された霧島神宮アクセスバスを活用し、もっと多くの人に訪れてほしいです。





《国分》
▽今年20歳を迎えた仁心看護専門学校2年
坂本悠莉さん(20)
中学生の頃けがで入院した際、落ち込む私をいつも励ましてくれた看護師さん。私も人を元気づけられる存在になりたいと憧れを持ち、今は看護師を目指しています。市立医師会医療センターの奨学制度を利用しながら、仁心看護専門学校で勉強に励む日々。誰もが安心して、健康に暮らしていけるまちになるよう、看護師としてその一翼を担えるように頑張ります。

《牧園》
▽霧島連山自然保護協議会パトロール班
大窪三郎さん(95)
霧島を象徴する美しい山々。霧島連山自然保護協議会を発足し、清掃活動や自然保護パトロールなどをしながら、この自然を守ってきました。海外からの登山者も増えているようなので、外国語の案内チラシなどを作成し、霧島の自然やその大切さをもっとアピールしていきたいですね。パトロールやガイドの人数も減っているそうで、この輪がもっと広がるといいなと思います。


《隼人》
▽すこやか保健センター利用者
小川礼奈さん(28)虹奈(にな)ちゃん(1)
育児の相談などで、すこやか保健センターを利用しています。この数年でも、公園や市こども館など子どもと一緒に出かけられる場所が増え、親子の時間を今まで以上に楽しめるようになりました。産後ケアサービスも充実していて、子育てを支えてくれる環境が整ってきたと思います。子ども連れで食事ができるお店や小学生も存分に遊べる施設がもっと増えるとうれしいです。


