- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県いちき串木野市
- 広報紙名 : 広報いちき串木野 令和7年9月22日号(第239号)
~認知症になっても住み慣れたわが家、わが町で安心して暮らすために~
県では、9月21日の“認知症の日”を含む21日から27日の1週間を“認知症を理解し一緒に歩む県民週間”と設定しています。
それに伴い、9月中は、市内の図書館や市役所など、様々な場所で認知症に関する展示等を行っていますので、ぜひご覧ください。この県民週間をきっかけに、認知症について考えてみましょう。
■認知症とは…
記憶障害やさまざまな状況に対する判断力が低下するなど、生活するうえで少しずつ支障が増えていく病気です。認知症になると何も分からなくなると思われがちですが、認知症の人の多くは、初期の頃から物忘れの自覚があり、葛藤がある場合や、自覚はなくても自分に異変が起きていると気づいていることが多く、様々な思いを抱えています。
認知症になっても、何もできなくなるわけではなく、やりたいことや出来ることを続けることや、住み慣れた地域で仲間とつながりながら希望をもって暮らし続けられる地域をみんなで作りましょう!
■まずは認知症に対するイメージを変えることがポイント!
○従来の認知症観(よくないイメージ)
・何も分からなくなる、できなくなる
悪くなる一方
・別人のように、おかしくなる
恥ずかしい
・地域社会で暮らすのは無理
外には出ない、出せない
・周囲が介護をしてあげなくては
この先、負担が増えて大変
・早く医療や介護サービスに
本人抜きで周囲が決める
このような偏見が障壁(バリア)となり自信喪失、介護負担が増える原因に…
↓
○新しい認知症観(希望があるイメージ)
・わかること、できること、やりたいことがある!成長もある
・自分であることに変わりない
自分らしくのびのび、堂々と
・地域社会とのつながりを大切に
活躍し、共に暮らし続けられる
・認知症に理解のある社会の力で
お互い楽に自分らしく
・医療や介護は手段、地域での生活の継続が肝心!決めるのは本人
認知症があっても周囲の理解や自信があれば、希望を持って生活できる
■認知症になっても安心して暮らすために…
認知症になると、記憶力や理解力は低下しますが、一度にすべてのことが出来なくなるわけではありません。本人の話をしっかり聞くことや、好きなことや出来ることは続けられるようサポートし、楽しみや役割を持ち続けられるようにすることも大切です。
また、認知症の方のケアを、家族や一部の介護者だけで行うのには限界があります。認知症の方の為にも、在宅医療・介護保険によるサービスの利用や、成年後見制度など法律面や生活面で支援・保護する制度なども必要に応じて上手に活用しましょう。
また、認知症カフェや相談窓口もあるので、悩みは一人で抱え込まずに早めに相談して、適切なアドバイスを受けましょう。

