くらし 地方のかがやき 福島県 福島市(2)

■福島市の取組 1 高齢者から自治体ビジネスまで 地域全体のデジタル化
福島市は「デジタルで便利で豊かな新ステージへ」を掲げ、地域全体のデジタル化を推進しています。この取組は「日本DX大賞2024」で優秀賞を受賞しました。
特徴的なのは、高齢者などデジタルが苦手な方への手厚い支援です。スマホ講座の開催や、高齢者同士が教え合う「シニアICTサポーター」制度、シルバー人材センターとの連携による相談窓口設置など、誰もがデジタルの恩恵を受けられる環境づくりを進めています。
一方、市役所内部では木幡市長自らがCDO(最高デジタル責任者)となり、現場レベルで横断的なDX 化を強力に推進。さらに、職員が業務改善システムを開発する「内製化」にも力を入れ、生まれた議会答弁検討システム「答べんりんく」は他の自治体へ展開する「自治体ビジネス」へと発展しました。市民サービス向上と行政効率化の両輪で、デジタル化を推進しています。

■福島市の取組 2 こどもの笑顔があふれるまちに 子どものえがお条例
福島市は令和3年6月、「子どものえがお条例」を制定しました。これは市独自の理念条例で、こどもの笑顔を社会全体で作ることを目指します。条例では、市、学校・保育施設、こども、保護者、地域の事業者、地域の人という6者が、それぞれの役割を果たし連携することを定めています。
この理念のもと、「こどもベース構想」、遊びと学びの拠点としての「こむこむ館」リニューアル、学校を利用した放課後の居場所づくりや「特色ある幼児教育・保育」といった具体的な取組を進めています。地域全体でこどもたちの成長を支え、「こどものえがおあふれる福島市」を目指しています。

●スクール・サポート企業登録制度
学校の活動を支援したい企業と学校をつなぐ制度。企業が協力できる内容を登録し、学校側はリストを見て授業や部活動などで連携を依頼できる。こどもたちの興味関心を広げるとともに、教員が企業を探す負担の軽減、企業のイメージアップを図れる。

■きらきら! いきいき! 福島市のくらし

◇地域おこし協力隊
南雲まりなさん

福島は出身地の長野県に似ていてとても住みやすいです。特に地域の方々の「自分たちで良くしよう」という熱意が素敵です。私は市南部にある松川地区で、毎月開催される朝市の運営補助や、古民家を地域の交流拠点にするための再生プロジェクトサポートをしています。今は再生した古民家で特産品の蕎麦を提供できるよう、蕎麦打ちを勉強中です。

新鮮な野菜や果物が豊富で、モモの「あかつき」が大好き!