しごと 岩見沢を創る!魅力ある中小企業(2)

■新しい福祉の形を目指す! 株式会社ジューヴル
代表者:池添幸子(いけぞえさちこ)
所在地:岩見沢市6条西1丁目4番3号
電話番号:【電話】35-1945
設立:平成29年
従業員数:20人
事業内容:就労継続支援事業(patisserie soraka(パティスリー ソラカ))、共同生活援助事業

◆代表取締役 池添幸子さんに話をききました
○創業した経緯
もともと福祉の仕事をしており、障がいのある方の経済的自立が社会課題だと感じていました。仕事と生活を支え、1人で自立しなければいけない方のために住居や安心できる場所を提供したいと思い、新しい福祉の形を目指して創業しました。

○お菓子作りの作業工程
パティシエの技術指導を受けつつ、利用者がすべての工程を担当しています。工程を細分化して得意な部分を担当することで、初めはできなかった作業も道具を変えたり、伝え方を工夫したりしながら、習得できるまで粘り強く教えることでできるようになります。大切なのは「やりたい」という気持ちなので、その気持ちを大切にしています。

○地産〝他〟消
お菓子の材料は、第一に岩見沢産、その次に北海道産であることを考えています。ほかに〝地産他消〟も考えていて、他の地域に岩見沢のおいしい物を発信して、その裏側にいるさまざまな課題を持った人の努力を知ってもらえればと思っています。

○会社としての目標
創業以来の目標は、利用者さんを20人社員登用できる企業になることです。また、岩見沢産の素材を使った製品を全国に届けながら、障がい者雇用をしっかり進める企業を目指しています。

◆サービス管理責任者 鈴木彩良さんに話をききました
○仕事の内容
利用者の食事やお金の管理など、生活全般の手伝いや相談を受けています。

○気を付けていること
1人暮らしは、家事や買い物などすることがたくさんあって大変です。生活が安定していないと仕事に行けなくなり、お金も稼げません。仕事と生活は密接につながっているので、生活が安定するようその人に合った支援を心掛けています。

○やりがい、目標
入社して1年を迎えた頃、人と関わることが苦手な利用者さんに「鈴木さんが来てから1年がたちましたね」と言われ、覚えていてくれたことがとてもうれしかったです。これからもその時の気持ちを忘れずに仕事をしていきたいと思っています。

◆利用者リーダー 森井飛鳥さんに話を聞きました
○お菓子作りの大変なところ
一番大変なのは、卵白の比重を量ることです。混ぜ方によって出来上がりが変わるので難しいです。特に新商品を作るときは難しいけど、ゆっくり教えてもらうとできるようになります。

○今後の目標
お菓子作りはとても楽しいです。将来はかっこいいパティシエになるのが夢です。

■巧みな技術で全国各地のインフラを支える! 岩見沢鉄骨工業株式会社
代表者:中塚力(なかつかつとむ)
所在地:岩見沢市西川町461番地3号
電話番号:【電話】24-7277
設立:平成2年
従業員数:30人
事業内容:鋼構造物工事、農業土木関連構造物設計製作

◆代表取締役 中塚力さんに話を聞きました
○地元の仕事に携わること
駅の連絡通路や図書館、市野球場、市役所庁舎などの工事に携わりました。市民の皆さんが使う施設が多く、責任感やワクワク感など、いろいろな思いがあります。

○必要な資格
鉄同士をつなぎ合わせる溶接の資格が必須で、工場の社員は全員取得しています。ほかには、建築士、土木施工管理技士、クレーンや玉掛けなどの資格がないと受注できない仕事もあります。資格取得に必要な費用はすべて会社が負担しています。

○当たり前のことを当たり前に
受注後は正確に製作し、納期までに確実に届けることが重要です。市内はもちろん、道内や全国各地、遠くは九州まで納品するので、作り直しはできません。無駄を省き、慎重に仕事を進め、確実に対応するよう心掛けています。
技術の向上はもちろんですが、社員の生活を守ることが大切だと考えています。何よりも安全第一で、事故や災害ゼロを目指し、全員が毎日無事に家に帰れること。それが一番の願いです。大きな野望よりも、当たり前のことを当たり前にやることが何より大事だと思っています。

◆工場長 水吉弘範さんに話を聞きました
○技術を磨くための取り組み
溶接作業をはじめ、実践で学ぶことが多いため、未経験の方でもベテランがサポートしながら、まずはできることから始めます。経験を積んだ後は、免許取得やスキルアップに積極的に取り組めるよう心掛けています。

○技術を承継していくために
興味を持つことで覚えてもらおうとしています。楽しめるとうまくできることもあるので「この鉄骨は札幌駅で使ってる」という説明をしながら楽しんでもらうことを心掛けています。あとは、成功したらとにかく褒めることです。

○言葉や文字で伝えることは難しい
技術の多くは〝感覚〟の部分が大きく、言葉や文字で教えることは難しいです。数をこなして経験を積み、失敗してもよいからやってみて、徐々に良くなっていくことで感覚を覚えてもらっています。

◆統括部長 島田泰記さんに話を聞きました
○地域活動の取り組み
小・中学校からの依頼で出前授業や職業体験の受け入れをしています。こどもたちへの会社のPRになり、全国に出荷された製品が自分の町で作られていることを知ってもらう機会にもなります。地元企業をもっと知ってもらい、東京や札幌などに出ても、岩見沢に戻ったときに仕事があることを理解してもらえれば、戻りやすくなると考えています。そのために、私たちも会社の魅力をしっかり伝えていく必要があると思っています。

岩見沢には今回紹介した中小企業以外にも、個性や技術、地域への想おもいにあふれた魅力ある中小企業がたくさんあります。それぞれの企業がものづくりやサービスを通して地域を支え、暮らしを豊かにしてくれています。地元で働き、地元の企業とともに成長しながら魅力ある岩見沢を創り上げていきましょう。

問合先:商工労政課商工労政係
【電話】35-4519