- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道網走市
- 広報紙名 : 広報あばしり 2025年7月号
■「小さな気付きが社会を変える」~ドラマから感じた多様性と共生のヒント~
何気なく観ていた海外ドラマ。その中に描かれていた人物や出来事に触れるうちに、現実の人や社会との関わりについて、考えさせられました。
◇世界とつながる映像作品
インターネット配信サービスの普及により、国や言語を問わず、さまざまな映像作品を気軽に視聴できるようになりました。私もその恩恵を受ける一人で、アメリカのドラマをよく観ます。物語の面白さはもちろんのこと、視聴を重ねる中で、あることに気付きました。それは、登場人物の多様性です。
◇ドラマに描かれる多様な人々
人種や肌の色、宗教的背景、性的指向や性自認など多様な立場の人々がごく自然に登場し、物語に関わっています。彼らは物語の中心人物である場合も、脇役の場合もありますが、それぞれ自身の抱える課題や葛藤に向き合いながら日常を生きています。また、周囲がそのような人物に対して、特別視することなく接している描写が多く見られるのも印象的です。
こうした、「違いがあって当然」という前提のもとに築かれる人間関係や社会の姿に私は強く惹かれました。
日本ではまだ、無意識のうちに多数派の価値観やライフスタイルが「普通」とされ、そこから外れる人々が理解されにくい現実があります。だからこそ、ドラマの中で描かれる他者との関わり方や、違いを受け入れる姿勢に、大きな学びがあると感じています。
◇小さな気付きが社会を変える
私たちが抱える悩みや困難は一人一人異なります。他者のすべてを理解することは難しいことかもしれません。
しかし、「自分と違う経験があるのだ」と気付くことは、理解と共感の第一歩になります。そのような小さな気付きが重なっていくことで、すべての人々が尊重され、誰もが安心して暮らせる社会になっていくのではないでしょうか。
問合せ:網走市男女共同参画プラン推進会議編集委員