- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道滝川市
- 広報紙名 : 広報たきかわ 令和7年5月号
■守って!自転車安全利用5則自転
◇車道が原則、左側通行 歩道は例外、歩行者を優先
自転車は軽車両に該当するため、車道と歩道の区別のある道路では、車道通行が原則です(普通自転車歩道通行可の標識がある道路を除く)。
例外として、13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者、体の不自由な人が運転しているとき、または、工事中などで車道の左側通行が困難な時や、著しく自動車の交通量が多く、接触事故の危険性がある場合などは、歩道を走ることができます。ただし、歩道の車道寄りの部分を徐行して運転しなければなりません。
例外以外で歩道を走行すると、2万円以下の罰金または科料が科されます。
◇交差点では信号と一時停止を守って安全確認
「一時停止は車の標識だから、自転車には関係ない」と思っている方もいるのではないでしょうか。一時停止の標識は、自転車も守らなければならないものです。道路を横断する際は、必ず信号や一時停止を守り、安全の確認を行うようにしましょう。
信号や一時停止を無視してしまうと、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されます。
◇夜間はライトを点灯
夜間、無灯火での運転は、前方の安全確認ができません。また、周りからも見えにくくなり、自動車のドライバーが無灯火の自転車に気づかず、衝突してしまうおそれもあります。
無灯火運転を行うと5万円以下の罰金が科されます。うっかりライトをつけるのを忘れていたという場合でも、違反となってしまいますのでご注意ください。
◇飲酒運転は禁止
「お酒を飲んだけど、泥酔していないから大丈夫」ではありません。以前は、酒酔い運転のみ罰則がありましたが、現在は酒気帯び運転も罰則の対象です。P2でも紹介したとおり、自転車もお酒を飲んだときは、運転してはいけません。
◇ヘルメットを着用
乗車用ヘルメットは交通事故時における被害を軽減させる役割を果たします。
自転車に乗っていて交通事故で亡くなった人の約3分の2が頭部を損傷しています。また、ヘルメットを着用していない人の致死率は、ヘルメットを着用している人より1.8倍も高くなります。
自転車に乗る人は、自分の身を守るために、ヘルメットを着用するよう心がけましょう。
■自転車運転者講習
危険な運転を繰り返す自転車運転者に対し、「自転車運転者講習」の受講が義務づけられています。
自転車運転者が3年以内に危険行為を2回以上検挙される。
↓
交通の危険を防止するため、公安委員会が自転車運転者講習を受けるよう命令。
↓
指定された会場で講習を受講。
講習時間:3時間
講習手数料:6,000円
講習は、自動車免許更新センターなど公安委員会が指定した会場で受講します。
受講命令を受けたにも関わらず、期間内に受講しなかった場合は、5万円以下の罰金が科されます。
■滝川の自転車マナーについてインタビュー
滝川警察署交通課長 水上 洋介さん
Q 市内でよく見る自転車の交通違反は、どのようなものがありますか?
A 一時不停止や右側通行といった交通区分違反をしている自転車を見かけることがあります。右側を走行すると、自動車とすれ違う際に危険ですので、左側を走行しましょう。また、自転車は道路交通法上では、軽車両という扱いですので、自動車を運転する際と同じように、交通ルールを守らなくてはなりません。車道の左側を走行し、車と同様に、一時停止の標識のある場所では、きちんと停止するようにしましょう。
Q 実際に自転車の交通違反を見かけた際にはどのように対応していますか?
A 自転車の交通違反をしている人には、声がけや注意喚起を行っています。また、令和6年には、実際に検挙を行った事例もあります。
Q 自転車事故の多い場所はどこですか?
A 交差点で起こることが多いです。交差点を渡る際は、特に気を付けて走行するようにしましょう。
■滝川市の自転車事故防止の取り組み
◇自転車教室
市では、交通安全推進員、交通安全指導員が、幼稚園の保護者および小学校で交通安全教室を行っています。
実際に自転車を使用して、自転車の点検や安全な乗り方、交通ルールについて説明を行い、事故の被害者・加害者にならないように呼びかけています。
◇自転車安全利用パトロール
市は、滝川警察署、滝川高等学校・滝川西高等学校の生徒指導教員とともに、駅前広場駐輪場と滝川市自転車駐車場周辺でパトロールを行っています。
駅を利用する高校生や市民などに啓発パンフレットやティッシュなどを配り、自転車の安全利用、事故防止、盗難防止(鍵を2か所かける)等を呼びかけています。
■もし、自転車で事故を起こしてしまうと…
自転車を運転中に歩行者をひいてしまうと、刑事責任のほか、民事責任といった社会的責任が問われる場合があります。
実際に、平成20年には、小学生が坂道を高速で下っていたところ、60代の女性と正面衝突する事故がありました。その賠償額は、およそ9、500万円という高額になった事例もあります。
◇事故を起こしてしまったら
1 相手がけがをしているときは、救急車を呼びます。
2 二次被害防止のため、自転車を安全な場所に移動させます。
3 現場を確認して、警察に通報します。
4 相手の名前・住所・連絡先を確認します。
自転車で接触した場合は、たとえ相手が無傷でも、警察への報告義務があります。
もし事故を起こしてしまったときの賠償に備えて、自転車保険に加入しましょう。
■知らなかったじゃ済まされない 自転車の交通ルール
普段何気なく利用している自転車ですが、多くのルールがあるのはご存じでしたか。今回紹介したルールを破ってしまうと、たとえそのルールを知らなかったとしても逮捕や、罰金を払わなければならなくなる可能性があります。
もちろん、交通違反に年齢は関係ありません。交通違反をしても未成年だから許されるということではなく、未成年であっても、交通ルールは守らなくてはいけないものです。もし違反をしてしまうと、それ相応の処罰が自分自身だけではなく、保護者にも下ることがあります。
自転車は気軽に利用できる乗り物ですが、その乗り方しだいでは、歩行者に大きなけがを負わせたり、最悪の場合は、命を奪ったりすることもあります。
交通ルールを正しく理解し、守っていくことで、安全で快適な自転車ライフを過ごしましょう。