健康 福島町健康づくり推進協議会~福島町三師会の健康情報コーナー

■ご存じですか? COPD(シー・オー・ピー・ディー)
COPDとは、「慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)」という病気で、有害な物質を長期間吸い込むことで起こる進行性の呼吸器の病気です。

■原因
COPDの原因の90%以上は喫煙とされており、別名「たばこ病」とも言われています。
たばこの煙などの刺激で気管支(空気の通り道)に炎症が起こり、やがて気管支が狭くなったり、酸素を取り込む肺胞が壊れたりする病気です。
肺胞が破壊されると、呼吸がしにくくなり、息切れなどの症状が現れます。特に、喫煙を始めた年齢が若い方や、1日の喫煙本数が多い方はCOPDになりやすく、進行もしやすいとされています。
また、受動喫煙(他人のたばこの煙を吸うこと)でもCOPDのリスクは高まりますので、注意が必要です。

■症状
COPDの主な症状として、階段の上り下りなど体を動かしたときの「息切れ」や風邪でもないのに「せき」や「たん」が続く、などがあります。
これらはよくある症状のため、見過ごされやすく、発見が遅れることがあります。COPDが進行すると、少し動いただけでも息切れを感じるようになり、さらに悪化すると、呼吸不全や心不全といった、命に関わる状態になることもあります。だからこそ、早期発見・早期治療がとても大切です。

■治療
現在のところ、COPDを完全に治して健康な肺に戻す治療法はありません。
しかし、できるだけ早く適切な治療を始めることで、症状の悪化を防ぎ、日常生活を快適に保つことができます。

■治療の柱となるのは
・禁煙(最も重要です)
・薬による治療(気管支を広げて呼吸を助ける薬など)
・感染症の予防接種(肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンなど)
・呼吸リハビリテーション(呼吸を楽にするための運動療法)
※重症の場合は、在宅酸素療法や手術が検討されることもあります

■最後に
「最近、階段を上ると息切れする」「長引くせきやたんが気になる」そのような方は、早めに医療機関で相談してみましょう。
大切な肺を守るために、まずは禁煙から始めてみませんか?

(文責:福島町国民健康保険診療所やまゆりクリニック 光銭 健三)

問い合わせ:福島町健康づくり推進協議会(福祉課内)
【電話】47-4682