くらし 法テラス江差通信(第175号)

■共感(1)
前回は、伝えることの難しさや「伝え方」を少しずつ学んで上達してきたことをお話しました。「伝え方」を学ぶときに、一番良い素材になると考えているのが漫才です。具体的には、漫才での「笑わせ方」の一つである「共感を得ようとすること」という点です。このテーマで、3回に分けて書きます。
惜しくも、キングオブコントとM-1の二冠を逃したある漫才コンビがいます。漫才師Aが「ハロウィンの夜に“UFJ”(銀行の名称)に行ったら、急にゾンビが出てきて…」と言い、漫才師Bが「それ“USJ”(ユニバーサルスタジオジャパンのこと)の間違いでしょう。“UFJ”は銀行。」と指摘するとAは、「そうそう。“UFJ”は銀行。」と言い、続けて堂々とした態度で「そうそう、“USJ”でしょう。(さっき言い間違えたでしょうという目で見ているBに対し)俺が言い間違えたなら、何でこんな堂々としてられるわけ?」(発言(1))と切り返します。これに続けてAは、『自分は、言い間違えをしていない。』ことを理解してもらうために、「漫才を見てくれているお客さんに、俺が言い間違えたか聞いてみよう。」(発言(2))と言ったり、「その結果、言い間違えたと認められた方が100万円払おう。」(発言(3))とか「親の顔をネットにさらそう。」(発言(4))と言ったりします。これに対し、Bは徹底的に反論し続けます。この漫才は、Aが最後に「話に戻るけど、ハロウィンの夜に“UFJ”に行って…」とまた言い間違えて、Bが「もうええわ。」と言って、終わります。
この漫才で関心を持った点は、Aの負け試合がなぜこんなにも面白く感じたのだろうかという点です。その答えは、あくまでも私なりの答えにすぎませんが、Aが『共感を得ようとすること』を目指して、必死に言葉で抵抗していたときのその言葉にあると考えています。では、その言葉はどのように作られているでしょうか。(続く)

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(法テラス江差 弁護士 川口 智博)

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