- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道ニセコ町
- 広報紙名 : 広報ニセコ 令和7年4月号
◆町政執行方針(続き)
◇II 重点政策の展開
2 誰もが健やかに笑顔で暮らせるまちづくり
町民のみなさんが相互に助け合い、健康で心豊かに生活できる社会を創るため、保健、医療、福祉、子育て、教育などの諸課題の解決に向けて総合的に検討しながら、安心して暮らすことができるよう取り組みを進めます。
(1)子育て支援
子育て環境においては、18歳までのすべての子どもの医療費の無料化を継続します。
また、伴走型相談支援と妊娠時と出産時に、それぞれに対し5万円の給付を行うとともに、産後ケアの拡充を行い、
妊婦や子育て家庭が安心して出産・子育てができる環境づくりに努めます。そのほか、子どもの健康診断や母子保事業、未熟児医療などについても、引き続き支援をしていきます。
(2)高齢者、障がい者の福祉
高齢者や身体などに障がいをお持ちの人が、住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、「介護保険事業計画・高齢者保健福祉計画・障がい者基本計画・障がい福祉計画」に基づき、福祉の充実に努めます。また、ニセコ福祉会が運営する「高齢者グループホーム」と、ケアプラン(介護支援計画)の作成などを行う「居宅介護支援事業所」の運営費の一部と介護サービス維持事業に対して支援します。
なお、社会福祉法人ニセコ福祉会の経営安定に向け、昨年度まで近隣町村を含めた介護認定者の将来推計や、各自治体による介護施設の運営情報の収集、現状分析のほか、同会の経営状況のモニタリングを行ってきました。新年度においては、町の将来の高齢者支援体制のあり方について、どのような形が良いかを広域的な運営の可能性も含めて検討を進めていきます。
「地域包括支援センター」では、関係機関との連携を密にし、課題を抱える高齢者への支援を行うとともに、健康維持のための予防事業を実施します。また、年々増加する認知症患者の対応を担う「認知症初期集中支援チーム」においては、認知症専門医の指導のもと、認知症の人やその家族に対して、包括的に、そして集中的に初期時に支援を行い、自立生活へ向けたサポートを継続します。
障がいをお持ちで、日中活動が困難な人をサポートするための中核的な役割を担う地域活動支援センター「ニセコ生活の家」に対し、地域の支えやコミュニティによる「地域生活支援事業」が円滑に進むよう、運営費の一部を支援します。併せて、令和6(2024)年度に建設している障がい者グループホームの運営が円滑に進むようサポートを行います。
町社会福祉協議会が担う地域福祉の増進と高齢者福祉サービスの提供、増加傾向にある成年後見制度の相談を担う「町生活サポートセンター」業務に対し、運営費を補助します。
(3)健康づくり
健康づくりについては、「健康づくり計画」に基づき、食生活や運動、こころの健康、歯の健康、生活習慣病に関する事業を中心に実施していきます。
予防接種事業では、子ども向け定期予防接種を継続し、大人向け接種ではインフルエンザや新型コロナウイルスなど、引き続き接種費用の扶助を行うほか、帯状疱疹の予防接種についても、費用の助成範囲を拡充します。
健康診断事業については、今年度も特定健診や各種がん検診を受診した人への綺羅カードのポイントの付与を継続し、受診率の向上に努めます。また、町民のみなさんのご協力を得て実施しているエキノコックス駆除対策も継続して行います。
(4)国民健康保険事業、医療制度
国民健康保険は、全道の医療費の推計などをもとに、北海道から本町で必要とされる国民健康保険税の総額と税率が示されます。町では、この推計をもとに保険税率を決定しています。令和7(2025)年度の税率は、所得割が0・37%減、均等割と平等割は、令和6(2024)年度と同額となり、賦課限度額は国の制度に合わせ、3万円の増額となります。
また、町の独自の政策として、新たに子育て世帯への経済的負担軽減のため、18歳未満の子どもに係る保険料の均等割額については、全額免除を行います。
国の制度改正により、昨年12月から紙の保険証の新規発行が停止となりました。本町では、紙の保険証を昨年7月に更新しており、令和7(2025)年7月31日まで使用可能となっています。その後はマイナ保険証が基本となりますが、マイナンバーカードを所有していない人などに対して資格確認証を交付するなど、国保加入者の利便性を損なわないよう努めます。
(5)地域医療の確保
地域医療、精神医療、救急医療などを担う「ニセコ羊蹄広域倶知安厚生病院」の赤字を補填するため、病院所在地である倶知安町を中心に、羊蹄山麓町村とともに運営費の支援を行います。併せて、新棟が完成した同厚生病院の改築整備についても、関係町村と連携し、整備費用の負担を行います。
町民のホームドクターとして重要な役割を担っていただいているニセコ医院については、平成25(2013)年に導入したCT装置と、X線装置の保守点検費用の一部を協定に基づき支援します。