くらし 令和七年度泊村政執行方針(1)

髙橋村長

令和七年第一回泊村議会定例会の開会にあたり、新年度における各会計予算(案)の審議をお願いすると共に、村政執行方針の所信について申し上げ、村議会議員の皆様はじめ村民の皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
昨年、任期満了によります村長選挙が行われ、多くの村民の方々の力強いご支援をいただきまして、二期目の村政を担当させていただくことになりました。心から深く感謝を申し上げますと同時にその職務の重大さを痛感しているところであります。
私は泊村に住むすべての皆さんが安心して「育ち・学び・働き・元気」に生活することができ、誰もが将来に希望が持てるような村づくりのために一生懸命努力をしてまいりました。その間、就任当時より村民の皆様とお約束致しました、政策や各種事業も村議会をはじめ村民の皆様方の温かいご支援を賜りまして着々と実現を見ており、それらに対してご意見や評価等も頂けるようになり、今後におきましても少しでも村を前に進め、村民の幸せと村の振興発展のために、より一層の努力をしてまいりたいと思っておりますので、引き続き更なるお力添えをお願いするものであります。
さて、我が国においては、依然としてエネルギー価格や原材料価格の高騰が続いており、生活に関わるあらゆる物が値上げとなり村民の皆様の生活に大きな影響を及ぼしております。そういった中で、村民の皆様に寄り添った対応をしながら、如何にして特色のある村づくりを進めていくかが重要であります。水産業の振興については、四年目を迎えた「とまりカブトサーモン」の養殖は、現在、五月から六月の水揚げに向けて順調に生育中であります。
今年度からは泊漁港及び盃漁港カブト分区を改修すべく、泊漁港の北防波堤の設計、盃漁港カブト分区については、サーモン養殖をしていることから、海水交換装置の設置も視野に入れた、調査が実施されます。更には令和五年度より工事が進められていた盃漁港本港については今年度で工事が完了する予定となっております。今後においても水産業の根幹である水産基盤整備を進めるために、漁業者の意見を伺いながら、関係機関と協議をしてまいります。
今後もつくり育てる漁業を更に推進させ、将来的に漁家収入の向上と村の新たな産業の創出に資する事業となるよう、また、村の新たな特産品となり地域振興が図られるよう、古宇郡漁業協同組合をはじめ関係機関と協力しながら進めてまいります。
福祉・保健・医療につきましては、急速に進展する高齢化社会に対応するために、これまで行ってきたサービスを後退させることなく、様々なニーズに対応できる、きめ細かな福祉政策が重要であります。
村民の皆様から多くの要望がありました、温泉入浴施設につきましては、実施設計も終わり、いよいよ今年度から工事に取りかかり、来年三月の完成、四月の営業開始を目指し、できるだけ早く村民の皆様に利用して頂けるよう努めてまいります。
健康は人生最大の宝であります。今年度より各種健診の受診や健康づくり事業に参加された方に対し、ポイントを付与することにより、村民一人ひとりがご自分の健康への意識の向上や健診受診等への動機づけとなるよう「とまり健康ポイント事業」を創設します。村民の皆様が健康を保持され、毎日を健康で過ごしていただけるよう、各種健診や健康づくり事業を積極的に実施してまいります。
また、村民の健康を守る茅沼診療所についても、指定管理者である手稲渓仁会病院と連携を強化した中で、昨年より飯塚医師が着任されたところであります。
今年度におきましても、医療環境の充実を図りながら、村民の皆様の命と健康を守る重要な機関でありますので、より良い医療体制となるように努めてまいります。
更には今年度より産前・産後サポート事業を実施し、専門家によるお母さん方の相談やケア等により、子どもを安心して産み育てることができるよう、環境を整え、既存事業を継続した中で子育て世代の負担軽減に努めてまいります。
原子力発電所については、泊発電所三号機の新規制基準適合性審査が昨年十二月に原子力規制委員会への説明が終了致しました。今後、様々な手続きを経て、原子炉設置変更許可を頂けるよう、事業者である北海道電力には引き続き、早期に住民の安全と安心が確保されると共に、高騰する電気料金やカーボンニュートラルの目標値達成の観点から最大限の努力を期待するものであります。
私は、円滑な村政の執行は人材の育成、つまり職員の意欲によるところが大であると思っております。今年度においても、より職員の研修等を積極的に進めながら職員の意識改革を図りつつ、より一層、職員の業務の精度を高めてまいります。
以上、今年度も健全財政堅持のもとに予算編成にあたりましたが、次に私が特に重視している事項について申し上げます。