子育て 令和7年度 教育行政執行方針(1)

教育行政執行方針表明の様子は、YouTubeチャンネルで配信しています(2次元コードは本紙をご覧ください)

間嶋教育長が令和7年度の教育行政執行に関する所信と基本的な方針を表明しましたので、その内容を紹介します。

今日、人口減少や少子高齢化の進行、情報技術やグローバル化の進展、人々の価値観や生活様式、ワークスタイルの多様化など、社会情勢が大きく変化し、従来の知識や経験だけでは正解を見いだすことが難しい「VUCA(ブーカ)」の時代を迎えております。このような中、未来において様々な困難を乗り越え、豊かな人生を切り拓いていくためには、自らのよさや可能性を認識し、自己肯定感を高めていくとともに、全ての人を価値ある存在として尊重し合い、多様な人々と協働しながら持続可能な社会の創り手として成長していくことが求められております。
教育委員会といたしましては、こうした社会動向を見極めながら、ふるさと長沼を愛し、長沼町の持続的発展を支え、新たな未来を拓く人材育成に努めるとともに、すべての町民が、地域文化の中で心豊かで生きがいのある人生を送ることができ、ウェルビーイングの向上を実感できる生涯学習社会の実現を目指し、町民の信頼と期待に応える教育行政の推進に取り組んでまいります。

■重点施策
▽学校教育
9年間の義務教育において、子どもたちが学ぶことの意義や喜びを実感できる環境を整え、一人一人の資質・能力を確実に育成することができるよう、「一人一人の学びをしっかりと支え、誰一人取り残すことのない教育」の実現に、引き続きスピード感を持って取り組んでまいります。

▽小中一貫教育の推進
小中一貫教育につきましては、「一人一人の学びをしっかりと支え、誰一人取り残すことのない教育」を実現するための最も重要な取り組みであると考えており、施設分離型の小中一貫校として3年が経過する中、小中学校が一層連携して小中一貫教育の充実に努めております。
9年間の見通しを意識したカリキュラムの更なる充実、学年の系統性を重視した指導計画や単元構成の改善、難易度等を考慮した全員参画の学習形態の工夫など、小中学校の共通理解のもとで抜本的な授業改善を着実に進め、「一人一人の子どもが主語になる授業」を日常化してまいります。
本町独自の「長沼ふるさと学」については、長沼町の伝統・文化、最先端の取り組みや地域の課題など、地域素材を活用した探究的な学習として充実を図ります。とりわけ、究極の学びの技能である自らの問いを立てることができる力の育成を目指し、教育課程の接続強化や、教職員による授業研究や乗り入れ授業を推進し、義務教育9年間の子どもの成長の姿を見据え、中学卒業時の子どもの姿に責任を持つ教育に取り組みます。
新しい一体型義務教育学校の開校に向けては、本町の義務教育の更なる質の向上と充実を目指し、これまで推進してきた小中一貫教育の成果を基盤に、小学校高学年での教科担任制や、9年間を通じて子どもに寄り添う温かい生徒指導など、中学校生活への滑らかな移行に加え、教職員が一層協働しやすくなるよう体制の整備に取り組んでまいります。
また、新しい時代にふさわしい教育を実現する新しい学校施設を地域みんなの施設としてフルに活用することにより、学校を舞台とする新たなコミュニティの動きが創出され、町民間の連携や地域活動の発展など、まちづくりの土台が一層整備されていくことが期待されます。学校施設を学校教育の場とすることはもとより、それにとどまることなく、地域みんなの施設として、新たな機能・役割をもたせ活用する、学校・地域両方ともが持続可能となる「学校づくり・地域づくり」を、先進事例に学び、学校の主人公である子どもたちをはじめ、町民各層の意見を集約しながら目指してまいります。