くらし 特集 活断層の地震に備える(1)

本町には、美唄市から厚真町まで縦断する長さ推定約66キロの活断層『石狩低地東縁断層帯主部』が確認されています。
この断層帯による地震の規模はマグニチュード7.9程度と、道内で確認されている活断層のなかでも大きな規模になる予想です。
近年では、平成30年に発生した胆振東部地震(本町では震度5度弱)や、昨年の年明けに石川県能登地方で発生した能登半島地震など、大規模地震が多く発生しています。
今月の広報くりやまでは、町民の皆さんに活断層で発生する地震についてお知らせするため、札幌管区気象台で詳しい話を伺ってきました。

◆石狩低地東縁断層帯
石狩低地東縁断層帯(主部)は、最新の活動が1739年から1885年頃に発生し、平均活動間隔は1000年から2000年と考えられており、この先数十年のうちに地震が発生する可能性は非常に低いと予想されています。しかし、確認されていない活断層が地下に潜んでいる可能性があり、大地震はいつどこで起きてもおかしくはありません。
※詳しくは本紙P.3をご覧下さい。

■札幌管区気象台気象防災部 地震津波対策調整官
丹藤英司(たんどうえいじ)さん

・活断層とは何か
私たちの生活する日本列島は、プレートの動きによって絶え間なく変動している大変活発な地域です。その変動の痕跡が地表に残されているのが「活断層」です。これらの活断層は、大規模な地震を引き起こす可能性があるため、地震防災の観点から注目されています。活断層の位置や活動履歴を正確に把握することは、今後の地震リスク評価に欠かせない重要な情報となります。

・地下に潜む活断層
道内では、主な活断層として9つの断層帯が確認されています。これらは地表に露出しているため、これまで調査や研究が進められ、その位置や活動履歴が徐々に明らかになってきました。しかし、このほかにも、地下深くに多くの活断層が潜んでいると考えられています。

・栗山町周辺の活断層
栗山町周辺で確認されている主な活断層は、「石狩低地東縁断層帯主部」で、美唄市から厚真町まで縦断しています。地震調査研究推進本部の長期評価では、この断層帯による今後30年以内の地震発生確率は「ほぼ0%」とされています。しかし、平成30年に発生した胆振東部地震をはじめ、陸域の浅いところで発生した大地震の約半数は確認されていなかった断層によるものです。
栗山町の皆さんは、石狩低地東縁断層帯の関心が高いと思いますが、確認されていない断層が大地震を起こす可能性が十分あるので、『大きな地震はいつか来る』と心がけておくことが重要です。

●地域防災の実践者に聞くInterview
西区町内会会長 錦まちづくり協議会副会長 北海道地域防災マスター
塩原秀夫(しおばらひでお)さん

・災害は苦しいけど防災は楽しく
災害が起きると何をするにしても苦しいことばかりです。平常時でも人は苦しいことを考えたくはないのでどうしても災害から目をそらしがちになります。災害は苦しく重たいテーマですが、防災は楽しむことも重要で、継続して取り組むための大切な要素だと思っています。

・考えるだけでなく、時には体験を
災害が発生すると、自分や家族、財産を守ることが何よりも重要になりますが、しっかりとした初動をとることができるかどうかで大きな差がでてしまいます。
そのためには訓練が有効ですが、地域で避難訓練をしようとしても、防災に対する意識が高まっていなければ運営する側も参加する側も身構えてしまいなかなかうまくいかないものです。
まずは、家族で防災について話し合ってみて、家族(自宅)のなかだけで楽しみながら避難生活を体験してみることをお勧めします。
電気やガス、水道などが使えなくなったことを想定し、カセットコンロを使って炊飯してみたり非常食を食べてみたり、楽しみながら実践するとよいと思います。実際に体験してみると防災に対する意識も自然と高まっていくものです。

■松風・桜丘地域まちづくり協議会で冬季避難訓練を実施(2月8日)
松風・桜丘地域まちづくり協議会(工藤信司会長)が、松風会館で冬季避難所開設訓練を実施しました。
厳しい寒さを体感してもらいながらの実践的な訓練にしようと、会場の暖房はつけずに行われ、参加した会員約30人は、足元を這う冷気を感じながら、ダンボールベットの組み立て訓練や出来上がったダンボールベットの寝心地を体験しました。
工藤会長は、同まちづくり協議会で備蓄している携帯トイレや防寒グッズの使い方などを説明し、各家庭での備えが重要だと呼びかけていました。

〈冬季防災で気を付けたいポイント〉
(1)栗山町の昨年1月の平均気温は-4.6℃でした。昨年から暖冬が続いてはいますが、十分な防寒が必要です。
(2)高血圧や低体温症など健康への影響が考えられます。
(3)屋根に雪が積もるため、地震が発生した場合は住宅の倒壊リスクが高くなります。