- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道北竜町
- 広報紙名 : 広報ほくりゅう 令和7年10月号
■活動報告
▽9月
2日…議会全員協議会
3日…議会運営委員会
5日…キャリアデザインキャンプin北竜プレゼン
6日…北竜中学校学校祭
8日…北竜町敬老会
10~12日…第3回北竜町定例会
19日…増毛町議会行政視察
22日…例月出納検査(監査委員)
■活動予定
▽10月
1~3日…北空知議会議長連絡協議会道外先進地政務調査
10日…総務産業常任委員会
21日…北空知監査委員研修会
24~25日…空知町村議会議長会第2回総会
未定…例月出納検査(監査委員)
■議員コラム
今年は昭和と改元されてから100年というあたり、又、先の大戦に敗戦してから80年の節目を迎える年である。この100年の中に、戦前・戦中・戦後が含まれるが、戦後の期間が80年を占め、明治維新以降最も長い平和が続き、様々な問題を抱えながらも現在、先進国の一員として経済発展と世界平和の為に貢献し続けていると言えるだろう。
現在から振り返って80年前、或は100年前は格段の時代の違いを感じ遥か遠い昔に思えるが、2,500年前のインドの時間に対する思想は段違いに広大であり想像の域を逸脱している。
仏教の時間の概念に「劫(こう)」古いインドの言葉で「カルパ」と呼ばれる時間を表す単位で、落語の「寿限無」の有名な一節に出てくる「五劫の擦り切れ」は仏教用語を用いて創作されたもので、「劫」が五つ重なっているので五劫と言う。この「劫」が表している時間の長さは、縦横高さがそれぞれ160kmある大きな岩(山)に、3年(100年の説もあり)に一度、天女が舞い降りてきてその大きな岩の表面を天女の羽衣で撫でて、その摩擦で岩がすべて擦り切れるまでにかかる時間を「一劫」とされる。すなわち、「五劫の擦り切れ」はその五倍の時間を表している。
生まれたばかりの子供の名前を付けるのに親よりも長く、いのちがいつまでも続く様にと「寿限無(じゅげんむ)」が訛って「じゅげむ」からはじまる長い名前を連ねたのがこの落語の内容で、名前には親の深い願いが込められているという事を表したのだろう。
現実には、擦り切れるのは岩や山ではなく羽衣の方であろうが、はかることのできない時間の長さや空間の広大さを、言葉を超えたイメージとして伝えようとした古代の人間の智慧と、難しい言葉を組み合わせながら意味はわからなくとも、子供を思う親の願いを落語という大衆文化に変換してきた日本の文化の素晴らしさを思わずにはいられない。
(寺垣信晃)
