くらし 花と大地と笑顔の東神楽 ~次世代に受け継ぐ幸せな暮らし~ 第9次東神楽町総合計画(1)

■まちの未来の羅針盤 第9次東神楽町総合計画
東神楽町では、令和7年度からの12年間を見据えた新たな指針として、「第9次東神楽町総合計画」を策定しました。この計画は、町民の皆さんと行政が一体となって築き上げた、未来への道しるべです。
策定にあたっては、町内の各団体から選ばれた代表者や公募により選出された約30名の委員による策定検討委員会に対し令和6年7月、山本町長が岸本文孝委員長へ諮問を行い始まりました。それから委員の皆さんはまちづくり部会、ひとづくり部会、ふくし部会の3つの部会に分かれ、何度も集まり検討を重ねました。地域の特性や課題を踏まえ、現実的かつ持続可能な施策を盛り込むため、専門家や関係者との協議も行われました。
また、町民の皆さんから広く意見を募るため、全世帯を対象としたアンケート調査やパブリックコメントを実施。皆さんから貴重なご意見をいただきました。これらの意見は、町の将来像を描くうえで重要な指針となり、計画の各所に反映されています。
さらに、東京都に所在する政策シンクタンク「NIRA総合研究開発機構」と協力し、次世代を担う若者の声を計画に反映させる取り組みも行われました。中学生を中心とした20代までの若者約10名が、生成AIを活用しながら2050年の東神楽町のビジョンについて議論し、その意見についても計画に取り入れられました。
このように、多様な視点と意見を取り入れた「第9次東神楽町総合計画」は、町民の皆さんと行政が共に歩むための羅針盤です。今後も、皆さんのご協力とご理解を賜りながら、より良い東神楽町の実現に向けて邁進してまいります。

■第9次東神楽町総合計画要約
◆[基本構想]
第1部 序論
第1章 計画策定にあたって

◇1 計画策定の目的
東神楽町は、第8次総合計画に基づき、町民と協力しながらさまざまな施策を推進してきたが、近年は人口減少・少子高齢化、地球規模の課題、災害・感染症の影響などにより、持続可能な地域社会の維持が課題となっている。また、近年人口が増加していた本町でも、令和2年の国勢調査で初めて人口減少が確認された。これらの変化に対応するためには、町民・地域団体・行政の連携と、デジタル技術を活用した自治体経営の強化が求められる。こうした背景を踏まえ、本町は新たなまちづくりの指針として「第9次東神楽町総合計画」を策定する。

◇2 総合計画の役割
役割1:町民みんなの「まちづくりの共通目標」
役割2:東神楽町における「行政運営の指針」
役割3:広域行政に対する「まちの主張・情報発信」

◇3 計画の構成と期間

◆第2章 まちの特性と課題
◇1 まちの特性
特性1:北海道第2の都市である旭川市に隣接し、道北の空の玄関口である旭川空港が立地するまち
特性2:充実した子育て支援や地域ぐるみの健康づくりにより、生涯にわたっていきいきと暮らせるまち
特性3:豊かな自然環境とともに、半世紀の歴史を誇る「花のまちづくり」の取組など、美しく安心・快適な生活空間を有するまち
特性4:肥沃な農地を生かし、水稲、ハウス野菜のほか、畑作・畜産など幅広い農業が展開されるまち
特性5:町民のまちへの愛着や地域での連帯感があり、町民と行政との距離が近い、みんなの顔がみえるまち
特性6:人口減少・少子高齢化や地球温暖化等、社会の課題にいち早く対応するまち

◇2 町民のまちづくりへの思い
愛着度:まちへの愛着度が高い。
定住志向:定住志向は非常に高い。
まちの魅力:豊かな自然に加え、環境衛生や利便性など快適な生活空間が整っていることが魅力の上位。
まちづくりの特色:健康・福祉や子育て環境の充実を望む声が強い。
満足度・重要度:子育て環境や上下水道、ゴミ処理の満足度が高く、観光・商工業や公共交通が低い。雪対策、防災、防犯、教育環境などを重視。

◇3 まちづくりを取り巻く時代潮流
潮流(1) 人口減少・少子高齢化の急速な進行
潮流(2) 地方の産業・経済の低迷
潮流(3) 孤独・孤立問題の顕在化やコミュニティの重要性の高まり
潮流(4) 公共私が一体となったまちづくりや広域連携の必要性の増大
潮流(5) 国際化やデジタル化の進展
潮流(6) 地球温暖化に対する危機意識の高まり
潮流(7) 安心・安全への意識の高まり
潮流(8) 文化芸術・スポーツの価値の再認識

◇4 新しいまちづくりで対応すべき課題
課題(1)
深刻化する少子高齢化に対応した、保健・医療・福祉・子育て支援体制の一層の充実と、先進予防型社会の実現

課題(2)
地域産業の中核を担う農業の持続的発展と地域資源を生かした観光・交流を柱とした、地域の魅力の創出と発信

課題(3)
次代を担うこどもたちの育成と地域文化の向上に向けた、特色ある教育・文化・スポーツ活動の推進

課題(4)
「花のまちづくり」の取組を生かした、だれもが住みたい安全・快適な住環境の整備と環境に配慮したまちづくりの推進

課題(5)
町の立地条件を最大限に生かし、さらなる発展を見据えた、便利で快適な生活基盤づくりと更新

課題(6)
人口減少下でも持続可能なまちづくりに向けた、さらなる協働体制の強化とコミュニティの活性化、行政DXや情報発信等の行財政改革の推進