くらし マチの宝物

◆バンクーバーに響く「MICHIKO」コール 笑顔で完走!
◇プロフィール
野瀬路子(のせみちこ)さん
1958年生まれ 66歳 主婦

5月4日、太平洋を望むカナダ・バンクーバー。約1万7千人が参加する市民マラソンの42・195kmを、町内在住の野瀬路子さんが3時間53分で駆け抜け、65歳以上女子の部で2年連続の頂点に立ちました。「カナダで最も美しい景色」とも言われるスタンレーパークや海岸線を巡るコースを走った野瀬さん。「景色も最高でしたが、沿道の人たちがゼッケンに書かれた“MICHIKO”を連呼してくれて、みんなが味方に思えました」と声にはまだ興奮が残ります。
「子どもの頃は運動会が中止になることを願うほど運動が苦手」と話す野瀬さんがマラソンと出会ったのは30年ほど前。中学校の養護教諭として生徒指導に奔走する日々でした。「逃げる子を追い掛けても追いつけず、『人並みの体力がないと務まらない』と痛感したんです」。
そこで、まずは水泳に挑戦した野瀬さん。水泳をする中で脚力や足の使い方の大切さを知り、マラソンも始めたそうです。「水泳で少しずつ鍛えた持久力のおかげで、マラソンにも笑顔でのびのび挑戦できました」と笑顔を見せます。
「現在では年に4回ほど、北海道マラソンなどのフルマラソンに挑戦。普段は毎日2万歩を目標にランニングやウォーキングを行うほか、週4日ジムで体幹を鍛え、ストレッチなどで身体のケアをしています」と話す野瀬さん。「年齢を重ねると、ちょっとしたことでケガをしがちです。少しでも長くマラソンを楽しむために、日々のこうしたケアは欠かせません」。
来年の目標は「バンクーバーマラソンの三連覇と健康寿命の更新」と意気込みます。「走るのはご褒美。旅先で車窓とは違う景色に出会えるし、走った分だけ好きな物を食べても罪悪感はゼロです」と笑顔で語ります。
これから走りたい人へのヒントを伺うと「小さく始め、大きく褒める」と教えてくれました。「自宅近くの桜並木まで行けたらアイスクリーム、10日続いたら新しいウェアを買うなど自分にご褒美をあげながら一緒に楽しみましょう」と明るく呼びかけました。