くらし 安心な医療体制を求めて 鹿追町国民健康保険病院に関する一連の問題について(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道鹿追町
- 広報紙名 : 広報しかおい 令和7年5月号
令和6年2月、町民有志5人から「鹿追町立病院の改善を求める陳情書」が提出されました。また、同年4月には病院に勤務している職員から鹿追町公平委員会に「措置要求書」が提出されました。
どちらも、今の病院の運営環境に対し改善を求めるものであり、この問題は町民の皆さまをはじめ、各種報道や新聞など多くの注目を集めています。
今回、広報しかおいでは、この一連の問題についてお知らせします。
●町民から議会へ「陳情書」を提出
令和6年2月28日、町民有志5人によって「鹿追町立病院運営環境の改善を求める陳情書」が鹿追町議会(上嶋和志議長) に提出されました。
陳情書の請願の趣旨は、町民のための公立病院として住民が安心して気持ちよく通院できるよう運営の改善を求めるもの。議会ではこれを受け、産業厚生常任委員会へ付託し、6回にわたる協議と、関係者への聞き取り調査を行い、5月20日に議長へ報告書が提出されました。
●職員から公平委員会へ「措置要求書」を提出
令和6年4月10日、国保病院に勤務している職員複数人から、鹿追町公平委員会(福井博幸委員長)に対して、「措置要求書」が提出されました。
要求書の要旨は、職場環境の改善を求めるもの。公平委員会ではこれを受理し、町へ意見書の提出を求めました。町は、これを受け、事実確認のため措置要求者および医師など関係者から聞き取り調査を行いました。
◆1 国保病院の運営環境に改善を求める声
◇産業厚生常任委員会の聞き取り調査
町民有志から提出された陳情書を受け、議会から付託された産業厚生常任委員会では、聞き取り調査を行いました。
1回目の調査では、陳情書を提出した町民5人(うち1人は欠席)から、主に受診した際の病院長の対応や、医療差別と感じる行為があったことが語られました。また、これらに対し、陳情書を提出する以前より病院の運営改善について町に伝えていたにも関わらず、町の動きが見えないことから、議会のみへの陳情書提出となったとの経緯が語られました。
別の陳情者の方からは、やまびこメールを提出することによって、差出人が判明して病院に通えなくなったら困るからと送付することをやめたという心情も語られました。
2回目の調査では、病院事務長と町長を対象に聞き取り調査が行われました。
事務長への聞き取りでは、患者や看護師に対する院長の暴言など陳情書に書かれている事実があったことは承知していることや、その内容について、看護師などから相談を受け、都度理事者に報告していることなどが語られました。また、今まで起きたことに関し、やまびこメールや患者からの声などをまとめ、令和5年12月に書面で理事者に提出したことや、これを踏まえて令和6年1月に町長が院長と直接話をしていることが語られました。
町長への聞き取りでは、病院を365日、24時間運営していかなければならない中で、副院長が着任するまでの1年間、非常に大変な状況が続いていたこと、さらに、院長が辞職した場合を考え、病院を運営する体制をすぐに立て直す後ろ立てを整備してからでなければ、町長自ら動くことは簡単にいかないというのが正直なところだったという点などが語られました。
3回目の調査では、総看護師長と院長に聞き取り調査が行われました。
総看護師長の聞き取りでは、高齢の方が1人で来ると説明を理解していただけず、声が大きくなることがあったこと、これにより萎縮してしまった患者から相談されることがあったこと、町長から直接話をされて以来、態度や声のトーンが改善されていることなどが語られました。
院長への聞き取りでは、自分への批判があることを理解していたこと、医師としての意図がうまく伝わらず、拒否されたと感じている人がいれば、重く受け止めなければならないと感じていることが語られ、不快な思いをさせてしまった方にはこの場をお借りしてお詫びしたいと述べられました。
産業厚生常任委員会の聞き取り調査の結果は右記QRからもご覧いただけます。
※QRコードは本紙をご覧ください。