- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道中札内村
- 広報紙名 : 広報なかさつない 令和7年5月号
■ベクトルを合わせる
年度替わりで慌ただしかった役場内もようやく平常モード。私も新年度当初の最重要ミッションをひと段落させてホッとしているところです。その任務とは、村長が主宰する「経営戦略会議」のことです。
この会議では、村政運営や重要施策の基本方針等を共有します。私の就任当初、出席者は特別職と課長だけでした。しかし、実際に各種施策を動かすリーダーはグループ長の課長補佐であり、彼らが主役となって発表する場に変えました。経営者の一員である自覚を促し、責任感を醸成するためです。
そして、3年前の会議からは役場職員全員で実践する目標も掲げることにしました。難しいものではありません。職員同士のあいさつ、来庁者へのあいさつ、SNSの活用を含めた徹底的な情報発信、社会を知るための情報収集継続…といった基本事項。役場などの公共施設を訪れ、職員と接する機会のある方は、多少なりともその成果を感じていただけているかもしれません。
様々な企業経営者の姿勢を見聞きして実感するのは、成長する組織、強い組織の共通点は同じ方向に向かう結束力を有していることです。これをビジネス用語で「ベクトルを合わせる」といいます。村内では上札内小学校が好例。2024年度の全校児童16人が漢検などの各種検定、新聞コンクール、スポーツ大会に挑戦し、全員が合格や入賞を果たしました。少人数校の良さを生かし、児童も先生も全員が「挑戦すること」の価値を共有し、目線を合わせた成果です。
全国有数の参加率(18歳以上の2割超)を誇る中札内村の「健康ポイント事業」が今年も10日に始まります。3割、4割と住民の輪が広がり、健康づくりのベクトルが一層強固になればと願っています。