くらし 令和7年度行政執行方針(要旨)(3)

《ゼロカーボンと林業施策の推進》
本町は広大な森林面積と豊富な森林資源を有していることから、本町の強みである木質バイオマスの活用を柱とした脱炭素化に取り組むとともに、民間を含めた林業施策の推進を図ります。足寄町地球温暖化対策実行計画(区域施策編)に基づき、町内全域で再生可能エネルギーの導入、省エネルギーの促進、緑化推進、廃棄物の削減などによる、温室効果ガスの削減等を進めます。
林業振興については、将来にわたって森林の恵みを享受できるまちづくりを推進し、森林の有する多面的機能を発揮するため、森林施業の実施や森林保全を進め、健全な森林資源の維持造成を推進します。
森林環境譲与税を財源に、森林整備の推進、林業人材の育成と担い手確保、適正な森林施業の実施と健全な森林資源の維持造成など、本町の林業振興について関係機関と連携して推進します。また「木質バイオマス推進事業補助金」を創設し、木質バイオマスの活用に関する各種取り組みに支援を行います。

《有害鳥獣対策》
エゾシカの農作物への被害が年々増え大きな問題となっていることから「足寄町鳥獣被害防止計画」に基づき、足寄町農業協同組合、農業関係団体、猟友会などと一体となって捕獲体制を強化し農業被害の軽減に努めます。

《商工観光振興対策》
円安やエネルギー価格の上昇、物価高騰などにより多くの事業者が厳しい経営状況にあることから、足寄町商工会や金融機関と連携し、町内事業者の状況把握に努め、必要な対応を検討します。
町のイベントである「足寄ふるさとラワンぶきまつり」「足寄ふるさと盆踊り・両国花火大会」について、実行委員会とともに、さらなる充実に努めます。また雌阿寒岳・オンネトー地区の観光振興についても、あしょろ観光協会や関係団体等と連携し、魅力ある観光コンテンツの充実に努めます。

《橋梁長寿命化修繕事業》
柏倉中央橋と西洋橋の修繕工事を行うとともに、令和8年度以降の修繕に向けて、藤見橋および白樺橋などの調査設計を行います。

《道路ストック修繕事業》
総合計画に基づき町道整備工事や傷んだ舗装の補修工事、街路灯のLED化等を進めます。

《公園事業》
里見が丘公園整備事業として、旧青少年会館から足寄高校西側にある公園駐車場までの園路舗装工事を行う他、散策路階段の修繕工事等を行います。
公園長寿命化修繕事業として、遊具等の保守点検結果に基づき、計画的な修繕を行います。

《消防体制の推進》
消防体制について、地域防災力の要である消防団員の確保と装備の充実を図り、消防体制の強化に努めます。
第3分団(芽登)の消防ポンプ自動車を更新する他、大誉地消防団詰所の屋根塗装工事や消火栓3基の更新を行います。

《防災》
異常気象による大雨や大規模地震・火山噴火、大規模停電等の災害に備えるため、引き続き自主防災組織の結成に係る支援の強化を図るとともに、防災資機材の増強等を行います。

《簡易水道事業》
適切に施設維持管理を行い、安心・安全な水道水の安定供給を図ります。

《介護サービス事業》
特別養護老人ホームの運営について、利用者の立場に立った質の高いサービスの提供に努め、利用者の健康保持、安全・安心な生活を送ることのできる施設づくりを今後も進めます。また本年完成予定の新施設について、11月の供用開始を目指して移行準備を進めます。

《上水道事業》
安心・安全な水道水の安定供給を図るため、老朽管路の更新と道路整備に伴う配水管移設工事を行います。

《下水道事業》
終末処理場の長寿命化を図るための点検結果に基づき、ストックマネジメント計画の策定を行います。
既設汚水管については、高圧洗浄やカメラ調査を計画的に進め、適正な維持管理を行います。

《国民健康保険病院事業》
常勤医師が5人となり診療体制の充実が図られ、懸案だった看護師等医療従事者の確保も整いつつあります。職員の定着化と育成が課題となっており、引き続き重点課題として取り組みます。
住民の健康と福祉を守るため、予防医療から早期治療などの総合的なサービスが提供できる体制整備に取り組みます。
持続可能な病院運営のために、病院経営アドバイザーを活用し、人口減少や社会情勢の変化に適応した病床のあり方などについて研究・検討を進めます。

《令和7年度の当初予算の規模》
・一般会計 111億487万2千円
(昨年度当初予算比9・5%増)
・特別会計 41億4961万8千円
(昨年度当初予算比14・7%増)
・企業会計 21億5424万2千円
(昨年度当初予算比1・5%増)
・合計 174億873万2千円
(昨年度当初予算比9・6%増)

限りある財源を効果的に活用し、健全財政の堅持に努め、簡素で効率的な行財政運営と働き方改革を進める一方、町民の皆さんとの対話を大切にして、誰もが「住民にやさしい役場」と感じていただけるよう、議会との連携の下、協働のまちづくりを進めます。