健康 まちの健康だより からだげんき

■食中毒に気を付けよう!
細菌やウイルスなどが混入した食品をとることで起こる食中毒。その2割近くは、家庭の食卓で起きています。年間で見るとピークは8~10月。高温多湿による菌の繁殖と、私たちの抵抗力の低下が重なることが大きな要因です。

◯夏季に発生することが多い食中毒
・カンピロバクター…生や加熱不足の肉によるもの
・サルモネラ菌…生や加熱不足の肉、卵によるもの
・黄色ブドウ球菌…素手で握ったおにぎりの室温放置によるもの
・ウエルシュ菌…カレーやシチューなど肉・魚介類を使用した煮込み料理の長時間放置によるもの
・腸管出血性大腸菌:生や加熱不足の肉、殺菌不十分な生野菜などによるもの

◯重症化すると死にいたることも
O-157やO-111で知られる「腸管出血性大腸菌」は、人の腸内で「ベロ毒素」という強い毒素を出して合併症を引き起こす食中毒の原因菌です。牛のふんなどを介して牛肉やその他の食品、井戸水などを汚染し、人に感染します。免疫力が落ちやすい夏場や幼児や高齢者などは特に注意が必要です。

◯食中毒を防ぐための3原則
《つけない》
食品に菌をつけないために手や調理器具はしっかりと洗い、食品は包んで保存しましょう。

《増やさない》
買ってきた食品が冷蔵や冷凍の必要なものなら、すぐに冷蔵庫・冷凍庫に入れましょう。冷蔵庫や冷凍庫を過信せず、食品は早めに食べましょう。

《やっつける》
ほとんどの菌やウイルスは熱に弱いので、食品内部まで十分に加熱して菌を殺しましょう。また、調理器具も定期的に漂白剤などで消毒をしましょう。

※冷蔵庫に保存する時のポイント
・冷蔵庫や冷凍庫は詰め過ぎない(容量の7割を目安に)
・冷蔵庫の温度は10℃以下に、生ものを入れる場所は4℃以下に、冷凍庫はマイナス15℃以下を維持する(多くの細菌の増殖は10℃くらいで遅くなり、約0℃で停止します。ただし、マイナス15℃でも死滅するわけではないので注意が必要です)
・肉や魚はビニール袋や容器に入れ、他の食材に触れないようにする
・温かい食品は冷ましてから入れる
・ドアの開閉はできるだけ早く、回数を少なくする

◯もしかして食中毒?と思ったら
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が現れたら食中毒の可能性があるので、ただちに医療機関で医師の診察を受けましょう。下痢止めは菌を腸内に留まらせ、増殖させてしまうため自己判断での服用は禁物です。
嘔吐物や便の処理は二次感染を防ぐためにも必ずゴム手袋などを着用し、使い捨ての布やペーパータオルを使用しましょう。使用後は吐物などと一緒にビニール袋に入れ、すぐに口を閉じて処分してください。

◯食中毒QandA
Q:手に傷があるとき、ばんそうこうを貼れば料理をしても大丈夫?
A:特に傷が化膿(かのう)した手で直接食品に触ると、化膿した傷から大量に黄色ブドウ球菌が食品にうつってしまいます。使い捨ての手袋などを使いましょう。特に生で食べる食品やおにぎりなどは要注意です。

Q:食中毒菌が食べ物の中で増えていたら、食べた時に変な味はするの?
A:食中毒菌が増えていても味や臭い、色が変わらないことがほとんどです。室温で2時間以上たったものは思い切って捨てましょう。

詳細:役場こども・健康課保健推進担当
【電話】25-2571