- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道別海町
- 広報紙名 : 広報別海 2025年3月号
◆非認知能力の重要性
テストの点数では表すことのできない意欲や好奇心、コミュニケーション能力などを「非認知能力」といい、幼児期の活動(遊び)の中で育むことが大切とされています。
◆なぜ幼児期に非認知能力を育むことが大切なのか
1.あたまがやわらかい時期に
幼児期は、脳が柔軟で環境の影響を受けやすい時期です。この時期に、安心する環境や挑戦する機会や成功体験を得ることで、非認知能力が自然と育まれます。
2.柔軟な思考や社会性を育む
幼児期は、他者とのかかわりや遊びを通して、協調性や共感力を身に着ける重要な時期です。これらの能力は、学校生活はもちろん、生涯を通じて人間関係を築く上で欠かせないものです。
3.学びの土台を形成する
非認知能力は、学習をするための土台となります。たとえば、意欲や好奇心がある子どもは前向きに学びます。
本町の幼稚園でも工夫された教育活動の中で、この非認知能力を育んでいます。
◆小学校と連携すると、さらに効果的に
近年、非認知能力の重要性がさらに認識されるようになり、文部科学省では、保育園や幼稚園と小学校において「架け橋プログラム」を作成して連携して教育活動を行うことを推進しています。
この「架け橋プログラム」にそって、各小学校では、幼稚園や保育園で育まれてきた資質や能力を生かした学習を行っています。また、幼稚園や保育園においても、それぞれの小学校の教育目標を意識して子どもたちを教育しています。
◆「育ってほしい姿」をもとに
また、小学校においては、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を踏まえた指導をすることにより、幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を生かして、子どもたちが主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となります。
子どもの発達と学びの連続性を確保するために、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を手掛かりに、幼稚園や保育園の先生方と小学校の先生方が子どもたちの成長を共有し、幼児期から児童期への発達の流れを理解して保育や教育を行う動きが本町においても整いつつあります。
◆幼児期の終わりまでに育ってほしい姿
・豊かな感性と表現
・健康な心と体
・自然との関わり・生命尊重
・言葉による伝え合い
・社会生活との関わり
・協同性
・自立心
・道徳性・規範意識の芽生え
・思考力の芽生え
・数量や図形標識や文字などへの関心・感覚
※「10の姿」は幼児期の終わりまでに育ってほしい姿の方向性であり、育つべき能力や到達点を示しているものではありません。
「小学校入学当初においては、幼児期における遊びを通した総合的な学びから他教科などにおける学習に円滑に移行し、主体的に自己を発揮しながら、より自覚的な学びに向かうことが可能となるようにすること。」
(小学校学習指導要領より抜粋)
●「非認知能力」
学力や知識のように測定可能な能力とは異なり、性格や態度などに関連する能力のこと。たとえば、協調性や意欲、粘り強さなど
●「幼保小架け橋プログラム」
子どもたちの架け橋期(義務教育開始前後の5歳児から小学校1年生の2年間)に教育の充実を図り、生涯にわたる学びや生活の基盤を育むことを目指して、幼稚園、保育園、小学校が連携し、教育カリキュラムを整えて、教育活動を実施すること。
さらに「幼児期の終わりまでに育てほしい姿」などを手掛かりに連携を図ると効果的とされている。
(文部科学省HPより)
問合せ:別海町教育委員会【電話】0153-74-9274