くらし 町政ここが聞きたい 議会だより 3月定例町議会(5)

◆一般質問
◇中島英臣議員
問(4):日本は今、少子高齢化と人口減少がどんどん進み、格差もますます広がっていく傾向になっている。
このことを解決するには人の賑わいを取り戻す必要がある。そのことが景気を押し上げて、明るい未来につながるということ。
経済を押し上げている自治体はインバウンドの方々が訪れている地域。
私は議員活動の中でインバウンドについて何度も質問しているが、町が質問に答えたほど成果が表れていない。
先般の総合戦略の策定の中に「にぎわいの創出」があったが、もっと具体的に聞きたい。

答(4):(町長)
にぎわい創出のための取組みとして、住民の自主的・主体的なまちづくりの推進を目的とした、「住民参加型まちづくり事業」を活用し、今年度開催された「わぁんどすとりーと」や「わにハロ」は、多数の来場者で盛況となった。
また、先月開催したインカレでは、全国から選手や関係者など多くの方が来町し、スキー場や温泉といった町の資源を知っていただく機会となったもの。
そのほか、中南地域県民局や町内事業者と連携し、大円寺や町内のスナック等に光を当てた、「湯の街ナイト」を開催した。「スナックママカード」を取得するために、スナック巡りをする取組みは、メディアからも注目された。
インバウンドの取組みとしては、弘南鉄道大鰐線や青森空港でのお出迎えを行い、外国語対応の町パンフレットやノベルティを対面で配布することにより、町の魅力を直接伝え、誘客促進を図っている。外国人宿泊客数についても、コロナ禍前の令和元年では約七千人であったのに対して、令和六年では約一万三千人に増えており、事業者の努力や町の取組み等による成果が出ているものと認識している。
これらの事業を継続するとともに、次期総合戦略では、基本目標の一つに「新しい人の流れによる創出」を掲げ、「資源・人材を活かしたにぎわいづくり」「街なか商店街活性化支援」「魅力ある観光地域づくり」などを推進することとしている。
また、毎年、事業の効果検証を行うことで、新たな地域課題や社会情勢の変化に対応できるよう施策の内容を見直し、継続的ににぎわいの創出に取り組んでいく。

◇髙橋浩二議員
(1)除雪について
(2)令和七年度予算について

問(1):今年度の除排雪、二月末までの回数と費用、町の負担額を伺う。
また、町民からはもっと回数を増やしてほしいという声を多数いただいているが、例えば十回ほど除雪を増やした場合、町の負担額はどれくらい増え、財政にどんな影響を与えると思われるか。

答(1):(町長)
町道における二月末までの除雪出動回数は、山間部の多いところでは四十回、平場の少ないところでは十四回、平均すると二十回、委託費用は約一億六千三百万円となっている。排雪費用は三回で、三千百万円となっている。
また、十回ほど除雪を増やした場合、一回あたり八百万円程度であることから十回分で約八千万円となる。除排雪費用の財政的影響については、特別交付税等の財政措置があるが、市町村に対する予算配分には限度があるもの。今後も効率的な除雪体制の構築を進めていく。

問(2):来年度の予算で目玉となるものがあれば教えていただきたいと思う。

答(2):(町長)
主要な事業としては、国民スポーツ大会に係る事業であり、施設の改修費用など、三億一千八百万円を計上している。主にアルペンゴールハウスの新築や、クロスカントリー会場の階段の改修など、大会運営を円滑に進めるための環境を整備するもの。
また、令和六年度に引き続き、商品券事業として、一人五千円分を全町民に配布し、物価高騰支援と町内の経済活性化を図りたいと考えている。
そのほか、学校給食費の無償化を継続し、それに加えて、新たに保育所等の副食費の無償化事業として四百万円を計上し、子育て支援の充実を図ることとしている。
また、新規事業として、合葬墓の整備費用九百万円を計上し、町営墓地である大鰐霊園内に合葬墓を設置する予定としている。
昨今の物価高騰等の影響もあり、本町の財政状況は引き続き厳しいものとなっているが、持続可能なまちづくりのため、今後も適正な予算執行に努めていく。

◇前田一裕議員
(1)旧小学校等の活用について
(2)当選の無効に関する異議申出について

問(1):現在一部は、スキー大会の準備室として使用されているが、今後利活用されなかったとき、廃屋となり多額の処理費用が想定される。大鰐町避難所・大鰐町特産品加工施設・町民体育館トレーニング施設・個人及び企業への貸し出しなど様々考えられる。今後の町の方針計画を伺う。

答(1):(町長)
町では今年度、旧大鰐第二小学校に全国スキー大会準備室を配置し、先月開催されたインカレ大会本部として活用しており、旧長峰小学校については、平成三十年からドローンスクールとして、企業へ貸付を行っている。
また、両施設は町防災計画に基づき、有事に備え、避難所として指定している。旧蔵館小学校については、老朽化が著しいため避難所としての指定を解除し、遊休施設となっているのが現状。議員仰せの特産品加工施設については、民間団体等からの要望がないことから、現時点では整備予定はない。また、町民体育館やトレーニング施設としての活用については、令和三年度に改修費を積算したところ、多額の経費負担が見込まれたことから、改修を断念したもの。
今後の町の方針としては、公共施設等総合管理計画に基づき、旧小学校を含めた公共施設の管理運営にかかる維持管理や、運営コストを低減するなどし、長寿命化を図りながら将来の更新費用の削減に努めていく。

問(2):異議申立書が、令和四年十二月十五日に提出され、大鰐町選挙管理委員会の決定後、青森県選挙管理委員会の裁決を経て、裁判所の最終決定の結果について、選挙管理委員長として、所見・感想を伺う。

答(2):(選挙管理委員長)
令和四年十二月四日執行の大鰐町議会議員一般選挙において、当選の効力に関する争訟が提起されたこと及びその結果については、選挙管理委員会として重く受け止めている。選挙は民主主義の根幹を支える重要なプロセスである。今後も、選挙が公明かつ適正に行われるよう尽力していく。

■再質問を含めた一般質問の全文は町HPに掲載しています。
大鰐町議会に関する情報を随時更新しておりますのでご確認ください。【URL】http://www.town.owani.lg.jp/gyousei/gikai/teireikairinjikai/R6teireikairinjikai.html