- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県
- 広報紙名 : 岩手県広報誌「いわてグラフ」 令和7年3月号
■いわてが誇るブランド牛「いわて牛」・「いわて短角牛」
岩手県は日本有数の米どころであると同時に、畜産県としても広く知られています。豊かな自然と栄養が豊富な大地、理想的な肉牛生産環境のもと、畜産農家のきめ細かな愛情により育まれた牛肉は、全国で高く評価されています。「いわて牛」は岩手県内で育てられた黒毛和種で、全国肉用牛枝肉共励会において、全国最多11回の日本一に輝いている日本最高級のブランド牛です。きめ細かく柔らかで豊かな風味が特徴で、肉質等級、歩留等級などを厳しく審査された牛肉だけが「いわて牛」として認められます。そのとろける味わいは、一度食べると病みつきになるほどです。「いわて短角牛」は、県北地域を中心に生産されており、澄んだ空気と水、豊富な牧草に恵まれた、広大な草原で育てられた日本短角種です。日本短角種は和牛の一種で、全国で飼養されているうちの約4割が県内で育てられており、岩手が飼育頭数日本一となっています。脂肪分が少なく、ヘルシーな赤身の高タンパク牛肉で、噛むほどにおいしさが広がります。皆さんもぜひ、いわての牛肉を味わってみてください。
○肉質等級とは
「牛肉の色沢(色やつや)」「牛肉の締まりときめ」「脂肪の色沢と質」「脂肪交雑(脂肪の入り具合)」の4つを総合的に評価したランクのこと。
○歩留等級とは
その牛からどのくらい商品となる牛肉が取れるのかを評価したランクのこと。
写真が2枚あります。
1枚目:いわて牛(黒毛和種)
牛舎の中で、堂々とした黒毛の牛が白い息を吐いています。
2枚目:いわて短角牛(日本短角種)
日の当たる放牧地に茶色の牛がたくさん放牧されています。
※写真は本紙またはPDF版をご覧ください。
図があります。
黒毛和種(いわて牛が該当)と日本短角種(いわて短角牛が該当)の比較図です。脂身、風味、うま味の比較です。
脂身粗脂肪含量黒毛和種45%近く。日本短角種15%。黒毛和種は、日本短角種に比べて、脂肪が多く、脂身の味わいや風味を楽しめます。
風味オレイン酸黒毛和種60%近く。日本短角種60%に近いが黒毛和種よりはやや少ないです。牛肉の風味などを左右すると言われるオレイン酸割合はどちらも同程度です。
うま味遊離アミノ酸黒毛和種100gあたり150mg日本短角種100gあたり200mg。日本短角種の牛肉にはうま味成分である遊離アミノ酸が豊富です。
黒毛和種は脂を楽しむお肉。日本短角種は赤身を楽しむお肉。
※図は本紙またはPDF版をご覧ください。
○「いわて牛」の主な地域銘柄
・いわて八幡平牛(八幡平市)
・いわて雫石牛(雫石町)
・岩手しわもちもち牛(紫波町)
・いわてきたかみ牛(北上市)
・前沢牛(奥州市[江刺除く]・金ケ崎町)
・いわて江刺牛(奥州市江刺)
・いわて南牛(一関市・平泉町)
○「いわて短角牛」の主な地域銘柄
・いわてくじ山形村短角牛(久慈市山形町)
・いわいずみ短角牛(岩泉町)
・二戸短角牛(二戸市)
・もりおか短角牛(盛岡市)
いわて牛のホームページの二次元コードがあります。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧ください。
いわて短角牛のホームページの二次元コードがあります。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧ください。
■料理人の声
○「いわて牛」「いわて短角牛」おすすめの食べ方
ホテルメトロポリタン盛岡 総料理長 狩野美紀雄(かのう みきお)さん
「いわての食材は海の幸・山の幸どちらも種類が豊富で素晴らしく、首都圏でも高く評価されています」と話す狩野シェフ。「いわて牛」・「いわて短角牛」をおいしく食べるコツを教えてもらいました。「『いわて牛』は、きめ細かいサシが入った黒毛和種で、すき焼きやしゃぶしゃぶ、ローストビーフなど薄く切って使用する料理に向いていて、肉の味を引き立てる調理法が良いでしょう。一方、『いわて短角牛』は赤身の肉で、黒毛和種に比べて歯ごたえがあり、しっかりとした肉の味が楽しめます。自然放牧による個体差があるため、個性豊かな味を楽しむことができるのも短角牛の魅力です。部位によって味わいも異なり、それぞれの楽しみ方がありますが、特にランプステーキ(下腰部の肉)は肉のおいしさが引き立ちます。たれは控えめにし、わさびや塩などでシンプルに素材の味を楽しむのがおすすめです」。
写真があります。
表面にはこんがり焼き目がついて、四角に切られた肉の断面は赤身のままで、ほどよくサシが入ったステーキと、付け合わせの黄色のヤングコーンや緑の茎の長いブロッコリーにソースが添えられています。
※写真は本紙またはPDF版をご覧ください。