くらし 名取人[第32回]

名取市消防団
第十五代消防団長 斎藤 巌さん

「変化を受け入れ、次世代に組織をつなぎたい」
「地域の役に立ちたいという思いで入団しました。」そう語るのは、名取市消防団の斎藤団長。平成4年に消防団へ入団され、前団長の辞職願に伴い、消防団総意の推薦により、今年4月から消防団長に任命されました。
時代の移り変わりとともに、地域や団員を取り巻く環境も大きく変化しています。斎藤団長は「昔は当たり前だったトップダウンの指導も、今は通用しません。若い人たちの声を聞き、支え合える組織をつくりたい。」と話します。
また、消防団員の高齢化やなり手不足といった課題を前に、機能別団員(特定の役割を担う団員)や女性団員の積極的な受け入れなど、人員確保に向けた新たな取り組みを進めています。
近年、毎年のように発生している地震や豪雨などによる自然災害。多くの消防団員が出動し、災害防ぎょ活動、救助活動、避難誘導などに当たります。地域を熟知した消防団員の活動は、多くの人命を救うなど成果を上げており、高い期待が寄せられます。
「家族や仕事を大事にしながらも、いざという時に動けるのが消防団の強み。その精神を、次の世代に伝えていけたら。」地域を守る責任感と希望が、斎藤団長の原動力となっています。