子育て 【特集】笑顔がつながる出会い(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県登米市
- 広報紙名 : 広報とめ 9月号(364号)
地域を元気にする子どもたちの笑顔――。その笑顔を守るために、本市では、妊娠・出産・子育てを支援しています。そして、その支援を通じて、出会った人と交流が生まれています。笑顔と支援の輪を広げているその活動から、安心して子育てをするために大切なことを考えます。
■市内の出生数が減少
市内の出生数の推移を見ると、平成26年の出生数は547人。5年後の31年(令和元年)には122人減少して425人となり、さらに5年後の令和6年には155人減少し、270人となっています。
10年前と比べると、半分以下の出生数となり、大きく減少している状況となっています。
◇出生数の推移
(単位:人)
■子育てを取り巻く環境
厚生労働省が発表した、令和6年の出生数は68万6061人。女性1人が生涯に産む子どもの数を表す合計特殊出生率は、1・15と、いずれも過去最低水準となりました。全国的に出生数の減少が進み、本市では、昨年の出生数が270人となり、前年より51人減少。この少子化の勢いが止まらない状況は、市全体で考えなければならない重要な課題です。
■自分のペースで子育て
妊娠し、新しい家族を迎えることは、楽しみや喜びである一方で、不安や悩みを抱える人も少なくありません。
インターネットなどでたくさんの情報があふれている今、不安を取り除くために調べているのに、何が正しいのか迷い、さらに不安になる人もいます。子育ては人それぞれ。周りと比べず、自分に合った子育てをしていくことが大切です。
■ほっと心が緩む場所
市では、子どもを安心して産み、育てていける環境づくりのため、親子の健康増進や育児など、妊娠から子育てまで、切れ目のない子育て支援の取り組みを進めています。子育てする人たちが情報共有し、楽しいと思える出会いの場の一つとして、サロンなどを開催しています。
子育てする側が健やかでいることで、子どもも健やかにのびのびと成長します。子ども優先の日々の中でも、肩の力を抜いて、自分自身が心地よく過ごす時間を持ったり、笑顔になる時間も必要です。
無理せず自分らしく子育てを楽しんでほしい。そのために、子どもだけでなく、子育てをする大人も、ほっとでき、笑顔がつながる子育ての輪が広がっています。
■サロンでつながる子育て
妊娠中の過ごし方や、授乳の方法、日々の過ごし方などを気軽に相談でき、参加した人がみんな笑顔で過ごしている、各種サロン。参加者がどんなことを感じているのかインタビューしました。
◇お母さん同士の交流がうれしい
・菊地 舞(まい) さん(中田町城内)
妊娠中、「マタニティサロン」「パパサロン」「まごまごコース」に参加していましたが、「赤ちゃんサロン」は今回初めて参加しました。同じくらいの子どもがいるママに会えて、暑さ対策や、これから必要なものについてなどの話しができて、うれしかったです。ベビーマッサージは、家でもできそうな動きだったので、これからもやってみます。
◇楽しく明るい雰囲気を感じさせたい
・宮内 成美(なるみ) さん(迫町中江)
「赤ちゃんサロン」は3回目の参加です。会ったことがあるママや、助産師さん、保健師さんがいて、話しやすかったです。普段、子どもと二人だとどうしても静かな環境になるんですが、楽しく明るい雰囲気を感じさせたいと思い参加しています。子どもを抱っこしながらのママストレッチは、子どもと一緒に体を動かすので楽しかったです。
◇ママさんたちと直接話せるのがいいところ
・山本 さつき さん(迫町西舘)
5月に登米市に引っ越してきました。仙台市のサロンに参加したことはあったんですが、転入手続きの際、窓口でもらった「マタニティサロン」のチラシを見て、近くにもあると知り参加してみました。同じように妊娠している人や、先輩ママと話しができるのがサロンのいいところですね。マタニティヨガは深い呼吸でリラックスできました。
◇実際に体験できて父親の実感が湧きました
・丹治 良介(りょうすけ) さん(中田町茶畑)
妻と一緒に「プレパパ・パパサロン」に参加しました。おむつ交換や着替えは、想像していましたが、実際体験してみて、父親になる実感がさらに湧いてきました。保健師さんから産前産後の母親の体調の変化や気持ちの変化について話しを聞き、妻をサポートすることを大切にしながら、家族全体を見て支える父親になりたいと感じました。
◇初孫をお風呂に入れるのが楽しみです
佐藤 和一(わいち) さん/清子(きよこ) さん(栗原市)
迫町に住む妊娠中の娘から、祖父母の「まごまごコース」のことを聞き、夫婦で参加して、30年前の記憶をたどりながら沐浴体験をしました。今は顔もせっけんで洗うことや、耳を押さえなくてもいいことなど、昔と変わった部分もあるんですね。実際に助産師さんの話を聞きながら体験できるこういう場があることはありがたいですね。