子育て 【特集】笑顔がつながる出会い(2)

■一人一人に合った方法を一緒に考えています
母乳育児や、妊娠中の相談などができる助産院。お母さんや家族が安心して育児できるように支援しています。人間らしさや人間味、ケアの基本となる手、「ひと」と「て」を大切にし、市内で唯一産後ケア事業にも取り組んでいる、ひととて助産院の嶋村陽子さんに話しを聞きました。

◇一人一人に合わせて
母乳育児支援の研修で東京に行っていた際、母乳育児にまつわる相談が多岐にわたることを知り、大変驚きました。こんなとき、登米市のお母さんはどこに相談するんだろうと思い、安心して育児ができるよう、また家族が安心して手伝えるように支援したいという思いから開業しました。
悩みは人それぞれ。「こんなことを相談していいのかな」と思わずに、気軽に利用していただきたいです。当院では、お母さんやお子さん一人一人に合った方法を一緒に考えています。自宅に戻ってから一人でできるかに視点を置き、具体的な方法や、「もしこれができなかったら、この方法もあるよ」と、うまくいかなかったときの対処法なども伝えるようにしています。

◇産後ケアで悩みを解決
当院は、産後1年未満のお母さんとお子さんが利用できる産後ケア事業でも利用することができます。令和5年度から支援を必要とする全ての人が対象となり、市役所で申請してから利用できます。利用される内容は、乳房の痛みや授乳がうまくできない、赤ちゃんの体重の相談などさまざまです。直接話すことで、気持ちが軽くなったり、表情が明るくなることもあります。産後ケアを受けることは特別なことではないので、ぜひ多くのお母さんに気軽に活用してほしいです。
・ひととて助産院 嶋村 陽子(はるこ) さん(東和町米谷7区)
マタニティヨガやベビーマッサージのクラスも開催中です
ひととて助産院ホームページは本紙掲載の二次元コードからご確認ください。

■出会いを大切に、笑顔をつなぐ
大人が生き生き暮らす姿が、子どもたちを健やかに成長させ、大人一人一人の笑顔が、全ての子どもの笑顔につながります。
時代とともに、家族形態や子育ては変化し続けています。情報があふれ、SNSなどで簡単に調べることができる時代であっても、実際に足を運んで、出会った人と共感できる交流の場が大切です。
「こんなことが不安」「こんなときどう過ごしたか」など、直接話すことで気持ちが軽くなることもあります。大人の気持ちが軽くなると子どもも自然と笑顔に。そんなつながりと、出会いを大切に、地域で支え合い、助け合い、市全体で子どもたちを大切にして愛情を込めて育てていく必要があります。
安心して暮らし続けられる温かい環境で、笑顔をつなげていきませんか。子育てという、かけがえのない経験の中で楽しさや幸せを感じられるように―。