- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県登米市
- 広報紙名 : 広報とめ 9月号(364号)
■柔道が育む絆夫婦二人三脚でつかんだメダル
米山町・千貫
阿部 泰樹さん 愛さん
あべ たいき/あい
1992年/1993年生まれ
Profile:山形県大石田町出身の泰樹さんは、柔道一家に生まれ、幼い頃から道着を着ていた。米山町出身の愛さんは、小学5年生の時に見たアテネ五輪の柔道に憧れ、柔道の道へ。今大会、愛さんは友人らと出場した女子団体戦でも金メダルを獲得。
6月14、15の両日、鹿児島県鹿児島市内で開かれた「2025年日本ベテランズ国際柔道大会」で、市内在住の阿部泰樹さん・愛さん夫婦が、30~34歳区分の各部門に出場し、泰樹さんが男子73キロ級で2位、愛さんが女子52キロ級で1位に輝いた。
2人は幼い頃から柔道に親しみ、高校時代には東北大会優勝や、全国大会入賞を経験。進学先の帝京大学柔道部で出会い、「東北出身で柔道が大好き」という共通点から仲を深め、令和3年に入籍。社会人になっても柔道の楽しさが忘れられず、仕事の都合やコロナ禍で離れる時期もあったが、できる限り柔道との関わりを持ち続けてきた。
互いの年齢や、今後の人生を考え、「選手として柔道ができる時間は限られている」と感じていたところ、30歳以上の柔道熟練者が集う今大会の存在を知った。「もう一度本気で試合がしたい」と夫婦で出場を決意し、大会までの約3カ月間、かつての柔道仲間や恩師の協力を得ながら、さまざまな練習会に参加。互いに叱咤激励しながら、きつい練習や減量に取り組んできた。そうして迎えた本番では、夫婦そろってメダルを獲得。その瞬間を、「努力が結果につながった喜びと、応援してくれた人たちに良い報告ができる安心感でいっぱいでした」と振り返る。
「いつか夫婦で『柔道日本一』になりたい」と語る泰樹さんに、愛さんは「一生一緒に柔道を続けたいね」とにっこり笑う。夫婦の固い絆を胸に、2人はこれからも「柔の道」を歩み続ける。
