くらし 【特集】令和7年度町政運営方針(1)

3月4日(火)~18日(火)に開かれた3月定例議会で、令和7年度に町が行う施策や予算などが審議されました。本会議初日には、保科町長が令和7年度のまちづくりの方針を述べました

■町長所信(抜粋)
▽総合計画に基づく新たなまちづくり
・子育て、移住定住への積極的な支援の継続
・復興とMIZBE(ミズベ)ステーションの整備
・加速する少子高齢化、人口減少への対応

昨年は「能登半島地震」をはじめ、記録的豪雨となった「能登半島豪雨」等により、河川の氾濫や土砂災害等の自然災害が発生し、甚大な被害をもたらしております。また、昨年8月には、宮崎沖で発生したマグニチュード7.1の地震の後に「南海トラフ地震臨時情報」が初めて発表されるなど、「災害大国」であることを改めて認識させられたところであり、災害対応と復旧・復興への適切な対応が重要性を増しています。

一方、内閣府の発表では、国内総生産が初めて600兆円を突破し、国内景気は回復基調を保っており、税収も6年連続で過去最高を更新する勢いとなっております。米や食料品など、身近な商品価格の上昇が、消費マインドに影響を与えておりますが、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現し、新たなステージとなる「賃上げと投資が牽引(けんいん)する成長型経済」への移行が強く求められてきています。

本町は昨年12月1日に町村合併70周年を迎え、同日に挙行した記念式典には多数の御来賓の方々に御出席いただき、町の新たな門出を皆様とともに祝うことができました。式典では町民の皆様をはじめ、関係者各位の町政へのお力添えに深く感謝を申し上げるとともに、様々な記念事業を通じ、町を挙げた協働の重要性を改めて認識し、その中で未来に向けた新しい一歩を踏み出せたことを大変うれしく感じたところであります。

令和7年度は、「第六次丸森町総合計画」に基づく新たなまちづくりがスタートします。目指すべき将来像として「DESIGN NEW MARUMORI(デザインニューまるもり)つくろう、新しい日常を。」を掲げ、この実現へ向けて6つの基本目標に沿った町政を進めてまいります。

■令和元年東日本台風災害からの復旧・復興
▽復旧、復興工事
令和元年東日本台風災害から5年が経過し、町の復旧事業は、多くの皆様からの多大なるご支援で完了の道筋が見えてきました。また、国道349号の山側別ルートの整備をはじめ、町内3か所の遊砂地や緊急避難路等の整備とともに、内水氾濫対策や丸森町MIZBEステーションの整備などの復興事業も進んでいます。
丸森町復旧・復興計画は令和6年度を最終年度としていましたが、これからの「復興事業」の完了時期となる令和8年度まで、計画期間を2年間延長しました。
今後も国と県、関係団体と連携しながら、引き続き「復旧事業」と「復興事業」の完了に向けて全力で取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願いします。

▽国道349号(山側別ルート)整備3つのトンネルが貫通
国道349号の耕野地区から大張地区間では、国土交通省宮城南部復興事務所が、丸森地区災害復旧事業「山側別ルート」の工事を進めています。この工事では、交通安全性の向上、土砂災害等に対する安全性の向上、異常気象時の道路冠水の回避を目的に整備が進められ、令和6年度に3つのトンネルが貫通しました。

▽内水氾濫対策
中心市街地の内水氾濫対策として、神明南雨水ポンプ場や、市街地へ流れ込む雨水を阿武隈川へ排水する直接放流管の整備は、令和7年度で完了する見込みです。

▽防災と観光交流の拠点「MIZBEステーション」の整備
今後の災害に備えるため、国土交通省と連携し丸森町MIZBEステーションの整備を進めます。災害時には、防災や応急対応の拠点として、平常時は防災学習や町民が集える交流拠点として活用しますが、町内の観光拠点、町のゲートウェイにもなり、復旧・復興の象徴になります。敷地に整備する「かわまち交流センター(水防センター)」は、令和7年度から建設工事に着工します。