- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県七ヶ浜町
- 広報紙名 : 広報しちがはま 令和7年1月号
■震災。変えていきたい強い思い
◇吉岡冬雪(よしおか ふゆき)さん(湊)
第21回全国高等専門学校デザインコンペティション
空間デザイン部門 審査員特別賞
「うみ・ひと・まち・消防団- 未来へつなぐ防災意識-」
仙台高等専門学校建築デザインコース4年
正直、他のチームの提案の方がすごく、私たちはプレゼン(提案)勝ちしたなと思っています。冒頭に大津波警報のサイレンを鳴らすなど、台本も工夫しました。私たちには聞き慣れたサイレンですが、西日本の人たちは、聞いたことがない人が多く、ここでみんなの心をつかみました(笑)。私たちには、震災で多くの命が失われ、それを変えていきたいという強い思いがありました。
プレゼンは3人が1チームとなり、5年生でリーダーの中村向日葵(なかむらひまり)さん(汐)は、絵やモノを作るのが得意なのでプレゼン用のボード、私はデータ収集、岩本瑛(いわもとあきら)さん(2年、名取市)はイラストを主に担当しました。
今回の空間デザイン部門のテーマは防災でした。普通、プレゼンでは建物を提案するものですが、私たちには象徴する建物がなかったため、消防団の組織や活動などについて調べ、そもそも建物が必要なのかから議論を始めました。
議論の末、私たち3人は、消防団の人たちが町の人を助けるだけではなく、消防団の人たちも助かるような提案にすることにしました。それを形にするために、何をどこに、どのように表現するかということもすごく悩みました。こうして決まったのが、町の地図上に、今ある実際の消防団の建物を模型で作り、標高とともに配置し、住民が集う、新たな核となる施設をデザインすることでした。
最初に作った模型は、卒業した先輩が「こんなんじゃ全国で戦えない!」とぶちぎれるほどの出来だったと思います。みんなが文化祭を楽しんでいる傍ら、3人が学校に2日間泊まり込んで必死に作り直しました。先輩方やクラスメイトには、折々にアドバイスをいただき、すごく助けていただきました。
小学2年生の頃から、近所の家の外観を描いて、間取りを想像するのが好きでした。6年生の時に建築士になると決めました。今回、私は七ヶ浜のことを学び、つくづく七ヶ浜はいいところだなぁと思いました。
七ヶ浜の人たちは、小さい町だからこそ、友達の友達は友達のような、人と人との距離感が近い。そういう町だからこそ、消防団が生きてくるし、地元愛が生まれるのだと思いました。
そして、私自身は、建物だけの設計より、街などの空間も考えるほうが得意だと気づきました。これからは建築だけでなく、いろいろな分野も学び、それらを生かした設計ができるような人になりたいと思っています。
◎プレゼンしたボード(奥)と模型(手前)
◎左から中村さん、吉岡さん、岩本さん。「小学時代は七ヶ浜SCでサッカー、ミッドフィルダーでした。サッカーを通して人とつながり、交友関係も広がりました」と話す吉岡さん
※広報紙P.8に写真を掲載しています。
■図書カードをもらおう!《クイズ》
正解者の中から500円分の図書カードをプレゼント。今月号の中にヒントがあるよ!
▽応募方法
答え・住所・氏名を明記の上、1/20(月)まで、ハガキまたはメール([email protected])でご応募下さい。クイズの回答者は町内の方に限ります。
12月号の答えは、(ウ)
Q.ヤーン・アライブのヤーンはどのような糸?
(ア)木綿糸 (イ)絹糸 (ウ)毛糸