子育て 【特集】七ヶ浜サミット2025 七ヶ浜・プリマス教育懇談会(1)

■生徒への支援は、未来への投資である
7月30日から8月6日まで、アメリカのプリマス町から青少年10名とともに、姉妹都市訪問団10名が来町し、8月4日に七ヶ浜・プリマス教育懇談会「七ヶ浜サミット2025」が七ヶ浜国際村で開催されました。
今年、参加したのは、両町の首長であるプリマス町議会議長のケビン・キャンティさん、寺澤町長をはじめ、教育や行政関係者の皆さん30名。「子どもたちに与えられる夢のきっかけづくり」をテーマに、様々な視点から意見が交わされました。

◇夢をみつけるために必要なこと
この教育懇談会は、町内小中学校の先生が姉妹都市訪問団の一員として、プリマス町に派遣された2016年に始まり、これまでに互いの訪問先で開催され、今年で7回目となります。第1回から3回までは、七ヶ浜町での英語コミュニケーション力の授業のスタートを機に、「グローバル化に向けた人材育成」がメインテーマとなりました。
教育懇談会が今日まで続いているのは、日米の教育制度などに違いはあるものの、子どもを取り巻く教育の環境や課題に多くの共通点があったこと。そして、何よりも先生方の教育に対する情熱があったからにほかなりません。
コロナ禍後、2023年に再開された第5回以降は、「子どもたちが将来幸せになるために大切なもの」がメインテーマとなっています。今年のサブテーマは、「子どもたちに与えられる夢のきっかけづくり」でした。
参加者の皆さんが3つのグループに分かれ、前半は、参加者自身の子どもの頃の夢や職に就くきっかけとなったことを振り返り、後半では、子どもたちが夢をみつけるために、どのようなことが必要かについて話し合いました。

◇心に残った四つのこと
【はじめに】
《教育長》子どもたちは、学校生活を中心に地域などで様々な人々と出会い、様々な習慣や考え方、マナーなどを身につけて成長していきます。その中では、人生を幸せに歩んでいくための方法も学びます。
私は、子どもたちが夢を持つことは、幸せな人生を歩むために最も大切なことの一つだと考えています。
夢を現実のものにするために努力し、チャレンジするというプロセスの中で、人々は輝き、時に打ちのめされることがあっても再び立ち上がることができるのです。
では、この夢は、どのようにして私たちの中に育まれるのでしょうか?
それは、生活習慣の中で、家族と過ごす中で、学校生活の中で、出会った先生の姿や言葉によって、さらには地域のスポーツグループや行事、祭りの中などが様々なきっかけとなって、それぞれの子どもたちの中に芽生えます。
私たち一人一人もこのような生活の中で人生を過ごし、心を動かされ、あるいは誰かに憧れ、誘われながら様々なことにチャレンジし、自信をもったり、自分を奮い立たせたりする中で、夢を抱くようになったのではないでしょうか。
今日は、これから夢に出会うであろう子どもたちに、少しでもよいきっかけを与えることにつなげられたらこんなにうれしいことはありません。

【後半のディスカッションのはじめに】
《教育長》前半のディスカッションでは、一つ目として、子どもたちが夢をみつけるためには、安心で安全な環境で過ごさないといけないというのが心に残っています。
二つ目は、子どもはみんな夢を求めるドリーマーということ。
三つ目は、先生から勧められたことが自分の進路につながったという方が多いように聞かせていただきました。
四つ目は、皆さんが自分で得意なこととそうでないことを自覚して、得意な方に進んだことに気がつきました。
様々な経験が子どもたちにとっては大事で、これからどうやって経験を増やしてあげられるのかというような話になってきているようです。
そこで、もう少し話を掘り下げてみたいと思います。この夢のきっかけづくりは国を越えて、あるいは地域を越えて、多様化の社会をたくましく生きていくための夢のきっかけを私たちは作ってあげられるでしょうか。また、そのためにどんなことができるでしょうか。