- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県七ヶ浜町
- 広報紙名 : 広報しちがはま 令和7年10月号
◇失敗しても構わない
*ディスカッション後
《教育長》それでは、各グループから話し合いの結果を発表していただきます。
《グループ1》発表者 菅原正秋さん
私たち大人が子どもたちの夢を支えるために何ができるのか。一番は子どもたちにたくさんの経験、体験をさせてあげることです。
その中で失敗しても構わない。そういう雰囲気、文化を作っていくことが大切だと考えています。
それは、プリマス町も七ヶ浜町も同じで、私たちのグループでは、「コンフィデンス」というキーワードがたくさん出てきました。コンフィデンスとは自信という意味です。子どもたちがいろいろと経験する中で、自信を持たせることがとても大切なことです。
日本では、内面的な部分を非認知能力と言います。その部分をしつけとして親が子どもにしっかり教えることも大事だという話になりました。
もう一つは、小さい頃はなかなか自分の夢を一つに絞ることができないので、好きなことや得意なことをたくさんさせてあげることが大事ということでした。それを大人が支えてあげることができればいいですね。
※非認知能力
人間の能力は、大きく分けて、認知能力と非認知能力の2種類があります。認知能力とは、知能指数や学力テストなど、点数などで数値化できる知的能力のことです。
非認知能力とは、認知能力以外の能力を指す言葉で、テストなどで数値化することが難しい内面的な能力を指します。具体的には、思考力や判断力、表現力、コミュニケーション力などで、子どもが人生を豊かにする上でとても大切な能力であると言えます。
◇手本となる魅力的な大人がいる
《グループ2》発表者 伊藤ひろみさん 
様々な経験をどのようにして増やしていくかということについて、何回も出てきたのが「失敗」という言葉でした。失敗をたくさん経験させることが大事だという話になりました。
日本とアメリカで共通していたのが、親が子どもに手をかけすぎているということです。例えば、子どもが転んだら、すぐに行って助けてしまう。子どもたちには、自分で立ち上がり、乗り越える力を身に付けさせていく必要があります。
そのためには、失敗しても安心して成長できる環境作りが必要であること、周りの大人が褒めて伸ばしたり、地域の人がたくさん関わったりしていくことも大事です。
そして、何よりも身近にいる大人が輝き、手本となる魅力的な大人がたくさんいることを子どもたちに見せていくことが、子どもたちの夢につながるのではないかということでした。
◇七ヶ浜での経験が子どもを成長させた
《グループ3》発表者 齋藤 美智子さん
私たちのグループは、まず、自分たちの夢をオープンに話しました。前半のディスカッションでは、様々なことを話し合う中で、最後には不登校問題になりました。
プリマスでも七ヶ浜でも不登校の問題を抱えていて、大人が積極的に関わることが大事だという話になりましたが、家の中までは立ち入れないもどかしさもあり、お互いちょっと苦しいところを分かちあったところです。
後半のディスカッションの夢のきっかけ作りでは自信を持たせること、安心してチャレンジする環境を大人が整えること、殻に閉じこもらずにオープンにできるような環境を整えることの三つが出ました。
日本人は、なかなか褒めるのが苦手ですが、大人も子どもも褒めあって、自信につなげていくことが大事とのことでした。
同じグループのキャシーさんが青少年訪問団として参加した娘のルーシーさんのことを、七ヶ浜に来て、ここ数日ですごく変化していると感じたようです。
七ヶ浜でのホームステイの経験が一層子どもを成長させたのではないかと思っています。子どもたちには、たくさん経験をさせて、夢を持たせてあげたいと思いました。
